2023年9月30日 日の出前に出かける。といってもすでに明るくなっていて、西の空には昼行燈みたいなまん丸い月が浮かんでいる。いちおう中秋の名月ということらしいが、イヤにふやけたようなというか顔分限者みたいなというか7日目の土左衛門のような月。でも立派な月であることには間違いない。久しぶりに東の海を目指し知尾方面へ。とりあえず神社へ続く砂浜へ下りる道の途中にマイクをセットして、あとはそそくさと海沿いの山道をお散歩。ここではすでにあちこちでウグイスが鳴き始めているが、なんだか錆び付いた蝶番か軋るような声で、鳴き方もおぼつかない鳴き方だ。2年前はヌルデにたくさん付いていたヌルデミミフシは今年は一つも見当たらない。いったん帰ってきた後今度は湾の北側へお散歩。朝は干潮気味だった海もいつのまにか満潮に近い状態になっている。集落の端を通って散策から帰り浜に下りていると、白い軽のバンが上の道に停まり何やら作業が始まる様子。もしやと思っているとやはり草刈機の音が聞こえてきた。この季節の定例、祭りの前の道掃除である。お邪魔をしては良くないので慌ててマイクを片づけ撤収。今日はお年寄りが一人だけの作業のようだ。帰りは山側の道を通って南の集落へ抜ける。10月になればもう少しは賑やかになりそうだ。 |
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Sample.mp3 |
6分53秒 7.88MB 穴石神社へ続く砂浜へ下りる道の途中で録音。錆び付いた蝶番が軋るような声でウグイスが鳴き始めている。9月はお休みなので本当に錆び付いてしまったのかもしれない。またもや例のトラブルで、−20dBのマイクアッテネーターが気が付かないうちにONになっていた。USBケーブルを取り外すときにうっかり動かしてしまうのである。生来不注意なオイラのやりそうなこと、重々注意しなきゃ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and
use a headphone) |
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ここの砂浜は異様に漂着物が多い。湾になった構造が災いするのか、それとも風に吹き寄せられるのか、遠くから潮流に乗って運ばれるのか、この辺りではこんなに漂着物が多いのはこの砂浜だけ。今年は平たいひも状の海藻が多量に漂着している。ほかにも植物の枯れた茎なども多いのだが、ごれはごく自然なもの。不可思議なのは人工的なゴミが多量に漂着していることである。細長い海藻は今まさに波打ちぎわに漂着しつつあるのだが、人工的なゴミが漂着するところをこれまで一度も見たことがない。もちろん海面を見渡してもどこにも見当たらない。人のいない夜の間に漂着するのか、悪天候の時に吹き寄せられて来るのか、特定の時刻に潮に運ばれるのか、なんとも不思議である。さらに不思議なのは湾の北側の砂浜にはほとんど漂着物が見当たらないこと。ここだけなのである。これだけ量が多いと手作業での掃除は到底無理。とはいえ神社の参道になるので、そのままにはしておけない。ときどき重機が入ってゴミをかっさらって掃除をしているようだ。何とも不可解な砂浜である。 |
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