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 日常のありふれた音の記録です
2022年12月
2022年12月31日 なんだかイヤに生暖かい朝である。日の出はまだ遠い夜明け前、窓の外に吊るした寒暖計が信用できれば4℃ぐらいあるんじゃないか。まあそれはそれで悪くはないのでサッサと身支度してお出かけ。行き先は相変わらずの鹿忍方面。この季節になってむしろ下からの騒音は減少している。どういう理屈なのかよく分からないが、それはそれとして今年はハンターの銃声もまったく聞こえてこない。ただ空の方は相変わらずの賑やかさだ。いつも通り道路わきの廃畑への通路の入り口にマイクを置いていたが、途中で下の藪の中にマイクを移動。この辺りは木の茂り方が少なく、下の方は狭いながら空き地になっていて何とか入り込めるのである。谷なので谷川があるのかと思ったが、上の方は単なるなだらかな斜面。少し下の方から突然地面が50cmほと落ち込んで溝になり谷川が始まっている。ここいら辺りが始点らしい。昼近くなると少しづつ風が出てきて、むしろ早朝より寒いくらいになった。
Sample.mp3 3分53秒 4.45MB 前半は午前9時過ぎ、道路沿いのいつもの場所。後半は午前10時頃、下の廃畑の藪の中で。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
前回失敗に終わったPCM−D100の防雨ケース。雨の日の必需品なので早めに用意しなければいけない。厚みのある柔らかな素材のものを調達して再度挑戦である。やはりピッタシという大きさのケースはなく、微妙に大きめ。横幅というか長辺側が長くてバッグのスペースに入らないのである。仕方がないので縦方向に切り詰めて大きく排水口を設けて縫い直し。ファスナーの部分はミシンでは無理で、時間のかかる手縫いの作業である。今回は排水口の部分を斜めに切断せず直角のまま。内部に手を入れて操作できるよう開口を大きく取っている。レコーダーのディスプレイの部分は四角く切り抜き、透明な塩ビのシートを貼り付ける。これも接着剤がまったく効かないので両面テープに変更して取り付け。ケースの上側にくる縫い目は接着剤で密封。さらにストラップの出口には防水スポンジを取り付ける。これで大丈夫なのかと思うような頼りないシロモノだが、よほどの大雨でない限りまず大丈夫。水煙がたつような集中豪雨の時はさすがに心配だが、そんなときは録音どころではない。

2022年12月17日 天気予報は午前中の降雨率40%。これをそのまま鵜呑みにはできない空模様だが、さいわい前夜からまだ雨は降り始めていない。とりあえず雨具の用意をして近場のキャンプ場の西の谷へ。来てみておやと思ったのは、道の上に厚く降り積もった落ち葉が取り払われて路面のコンクリートが現れていること。谷の入り口のほうは下の集落の人が掃除をしていたので、こちらもそうなのかなと思ったがどうも違うようだ。道の脇に掃き寄せられた落ち葉がないし、場所によってずいぶんムラがある。昔ならかき集めて持って帰って貯蔵し貴重な燃料にもなるのだが、いま時そんなことをする人はいない。どうもこの前の強風できれいに吹き飛ばされてしまったようだ。結構強い風だったのだな。陰鬱な曇り空だが下からの騒音は意外と少なく、マイクをあちこち移動して録音。午前8時半頃から降ったり止んだりし始めた小雨は、午前10時を回るといよいよ降ったり降ったりになったので11時には撤収。気温は8度前後。怪しい天気にもかかわらず風もほとんどなく、ずいぶんと過ごしやすい朝だ。
Sample.mp3 4分05秒 4.67MB 谷のいちばん奥に移動して録音。ここから先は山道になって騒音も増える。すっかり冬景色の音だが、来年の2月半ばまではこんな感じである。去年までは毎年晩秋には咲いていたヤマツヅジは今年はまったく咲かず。なぜだか蕾さえ一つも見当たらない。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
谷の奥から引き返したところでバッテリー交換。新品の充電済みNi−MH電池を初使用で、96kHz/24bit、リミッターOFF。作動時間は17時間ほどだった。PCM−D50のNi−MH電池は2組を交代ですでに15年近く使用している。当地では早朝も−5℃を下回ることはまずないので、バッテリーが原因のトラブルはこれまで皆無。容量の減少はそれなりに進んでいるはずだが、直ちに交換したいと思うようなものではない。ずいぶん長持ちなのである。この調子ならまだまだ10年ぐらいは使えそう。ケチケチ人間としてはうれしい限りだが、この先なんだか気の長い話でもある。冬場に−5℃を大きく下回る寒冷地ではどうなるのか。これは今のところ保温をした外部電源から供給するしかなさそうだ。

2022年12月10日 天気予報は晴れのち曇りだが、早朝から雲もなく申し分ない上天気。騒音も減るし、なにより陽射しが暖かいのでありがたい。今日はまた河岸を変えて鹿忍方面へ。相変わらずいつもの場所にマイクをセット。べつにどこでもいいのだが、下の廃畑は藪になっているので入れないし一応私有地、山側はイノシシの罠とかもあるので立ち入らない。残るのは道路わきだが、こちらは置ける場所が限られている。上の畑の辺りを歩いていたら下からやって来た散歩の人に出会う。いつも行ったきりで帰りには会わないので聞いてみたら、峠を越えて道沿いに歩きまた山を越えて帰るらしい。行程4kmほど、朝の腹ごなしの散歩にはちょうどいい。さすがに12月も中旬となると晩秋のウグイスの声もすっかり途絶えてしまった。次に鳴き始めるのは2月半ば。下の廃畑の方で動き回るなにやら怪しげな音はイノシシのようだ。すでに狩猟期間に入っているはずだが、南の方角から早朝かすかに銃声が聞こえただけ。近隣の山は今のところ静かだ。今日は午後もしばらくは良い天気が続きそう。
Sample.mp3 3分03秒 3.49MB 晩秋の名残も過ぎ去り、いよいよ本格的に冬という感じだ。上の畑では冬野菜が収獲時。あちこちに軽トラと人が出て賑やかだ。相変わらず早朝の騒音は多い。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
PCM−D100の防雨ケースは取りあえず作ってみたが、どちらかというと失敗作。材質がゴワゴワでしかも薄い。これでは三脚からぶら下げて持ち歩いていると金属の脚部と過激に衝突してヨロシクない。ちょうどいい大きさの柔らかい素材のものがたまたまなかったのである。あまりにも硬いので、裏返して新たに設けた水抜き用の開口部の縁を縫うのも大変。大きめの柔らかな素材のケースを買ってきて切り縮めるしかないようだ。
キャリングケースの方はストラップの取り付け部が反対側に移動したので、三脚のチルトハンドルから吊るすとマイクジャックがある側の開口部が下になってしまう。やはりこれは予想以上に使いにくい。電源スイッチと録音レベルのツマミがあり、録音時にはいつもこちら側の開口部から操作するのである。ケースの横幅はやはり少し大きすぎてダブつく感じ。縦幅はもう少し大きくてもいいかもしれない。できれば録音機をケースから取り出さないで操作したい。開口部をできるだけ大きくしたいのである。これも時間が取れればまた作り直すかな。
ところで肝心のケースの中身の方だが、USBの転送速度はPCM−D50と比べるとかなり向上しているが、メモリー自体の影響もあるのかもしれない。ディスプレイの表示は、文字の大きさがほぼ同じで視認性はほとんど変わらない。表示内容がやや散漫なのでもう少し大きくてもいいかも。PCM−D50では容易に確認できた録音日時は、ファイルごとにいちいちメニューから呼び出さなければいけないのでちょっと厄介だ。マイク入力の感度はPCM−D50よりも少し低めになっているようなので、そのうち常用レベルの決定と、他のレコーダーとの相対的なレベルの確認をしなくてはいけない。なんだか面倒くさいな。

2022年12月3日 なんだかこの頃忙しぶりな日々が続いている。10月は床の貼り替え工事。2年越しの作業である。床板の取替だけならせいぜい2週間程度の作業なのだが、ついでに漏水が発覚。普通ならコースを変えて新たに敷設し直すのだが、そもそも配管がどこをどう通ってどこに行っているのかまるで分からない。それにコースを変更できない事情もある。床下の調査と掘り返し、埋め戻しはこちらの仕事。業者任せにはできないのである。さらに11月に入って催事が重なり、ついでに5〜6本だか7〜8本だかの6cm〜35cmの木の切り倒し。オイラの破壊趣味には願ってもない喜ばしい作業なのだが、お楽しみも過ぎれば毒だ。最後に燃やし尽くして灰に出来ないのも大いに不満が残る。というわけで少々お疲れ気味。12月に入って急に気温が下がり真冬の様相。今朝は初霜が下りている。本日は節制してキャンプ場の西の谷へ。というかこの季節どこへ行っても騒音だらけ。近場が気楽ではいい。天気は呪わしい程の上天気なのだか、早朝はそれほどでもなかった騒音も時が経つにつれていよいよ増加。悩ましい季節です。
Sample.mp3 3分53秒 4.45MB 賑やかで、それでいて寒々として厳しい、どこをどう切っても同じような顔の現れる金太郎飴的な冬の音風景。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
PCM−D100、12月より使用開始。製造終了に気が付いたときにはすでに遅く、正規の代理店にはどこにも見当たらない状況。情報不足である。入手に関してはイロイロと紆余曲折があるが、その辺りは省略。要するに中古品だ。そもそもいままで買い渋っていたのにはワケがある。32bit浮動小数点フォーマットの搭載である。予期しないレベルオーバーに対応ということもあり、またADCの良い部分を常用したいということもある。次機種に期待していたわけだが、残念ながら叶わない夢になってしまった。現状でも実現可能なはずだか、32bit浮動小数点フォーマットを考慮したADC、DACが登場しないと、なかなか手をだせないのかもしれない。
PCM−D50が最低限の付属品だけだったのに対して、こちらはキャリングケース、リモコン、ACアダプター、ウインドスクリーン、USBコード、添付ソフトと附属品が満載。でもボクが使うのは今のところ本体だけなのである。
さまざまな面で機能的には大幅に強化されていてこれは大歓迎なのだが、いっぽう気になる面もある。マイク周辺の強度に関しては見た目ちょっと不安。ディスプレイは大型化して見やすくなったが、その割には表示が小さく内容がやや散漫な感じもある。個人的に困ったのはストラップの取り付け位置がPCM−D50とは反対側になってしまったこと。電源スイッチとHOLDスイッチ、照明用のボタンが同じ側に移動した結果で、これはこれで便利がいいので悩ましい。
おかげでキャリングケースを新たに作り直すことになった。下のブサイクな物体がソレである。PCM−D50のケースは片側だけに中央と端が開くファスナーが付いていたが、こちらは両側に両開きのファスナー付き。片側はマイクコード用、もう片側はストラップ用である。
最初はマイクジャックの側にだけファスナーがあり、反対側はスリットのあるケースを作ったのだが少し小さすぎた。それに雨の時に防雨ケースと取り替えるには一度ストラップを外さなくてはならない。結局100円ショップから調達した4個のケースを潰し3時間半かけて製作。ただ実用上は問題はないが今度は少し大きすぎる気がしないでもない。
本体のマイクはPCM−D50と比べるとずっとノイズが少なく、たぶん環境音でも実用になりそう。メモリーは256GBを調達したが、これは持て余しそうだ。あと残るは防雨ケースの製作だな。
取りあえずこれで準備は整ったわけだが、こちらに全面的に切り替わるというよりPCM−D50との併用になりそうだ。
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