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 日常のありふれた音の記録です
2019年8月
2019年8月31日 前日の午前中は予想に反してひどい土砂降りになったが、今日は一転して朝から天気予報に違わない晴天。どうやら天気のほうも安定して信頼性を取り戻したようだ。先週に引き続き塩田跡の向かいの山の斜面の池の下へ。8月も末となると早朝はまったく9月の様相、というか8月も今日が最後なのだが、絶え間なく鳴き続けるヤブキリの声ばかり。鳥の声のほとんど聞かれない。少しすると谷の入り口にトラックとブルドーザーがやって来てなにやら整地作業を始めた。道路のすぐ下の空き地が臨時の資材置き場にでもなるらしい。1時間ほど経つと気温も上がり始め少しづつセミが鳴き始めるが、先週までの賑やかさはもうない。明日はもう9月、夜はともかく昼間は一年でもっとも音の少ない月に入る。なんだかちっとも”で”のしない夏だったような気分だな。
Sample.mp3 3分17秒、3.75MB 8月も最後の日、早朝はヤブキリの声ばかりで鳥の声もほとんどない。ツクツクホーシが鳴きだすまでにはもう一時間ほど。ヤブキリの声は5600Hz辺りにピークがあり、やはり周辺の音は少し破綻している。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2019年8月24日 このところ安定しない天気が続いている。昨日の天気予報は日付が変わるともう役には立たない。猫の目のような変わりよう、というよりは猫も目を回すような変わりよう。なにが何だか分からない。今日は久しぶりに長浜方面へ。いつもの池の下あたりにマイクをセット。この辺りはミンミンゼミはもともと少ないのでいないが、8月も終わりという頃なのにやはりニイニイゼミ、アブラゼミ、クマゼミ、ツクツクホーシがそろい踏みで鳴いている。こういうのは近年珍しい。今年は確かになんだか変だ。9時を過ぎると天気予報にまったく違背して曇り空はすっかり晴れわたり晴天になる。帰る頃には朝の異様に涼しかった空気も少し夏らしさを取り戻した。
Sample.mp3 3分59秒、4.56MB 蝉が景気よく鳴き始めるころには航空機の音も増える。フォーマットがmp3なので周辺の音が破綻しているが、これはどうしようもない。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
道端の草にとまっているヤブキリを撮っていたら、25cmほど離れた葉っぱの上からカマキリがこちらをジッと見つめている。そしてナメクジの数層倍ゆっくりした歩みで徐々に近づいてくるのである。さては、と思ったがあまりにゆっくりなので待ち切れない。しばらく離れて帰ってきて見たら、ヤブキリはすでに捕らえられ食い始められた状態である。左の画像はちょうど頭と前胸の半ばを片付け終わり、蟹の足よろしく前足を取り外してしゃぶりにかかったところ。まだまだしたたかに生きていてジタバタと暴れるのだが、がっちり押さえ込まれて身動きさえできない。どちらにしろ頭がないのでメシは食えないから、今更どうするのという感じではある。中胸をおおかた食い終わったところで方向を転じて腹部の方にに取りかかる。なかなか合理的である。そして食い始めから2時間余り、3/4ほどを片づけ終わってさすがに満腹したらしい様子だが、獲物はガッチリ捕らえて離さない。カマキリのお腹は見るからに膨れ上がった状態になった。この先どうなるのか、は残念ながら確認していない。みんな残らず食っちまったのかな。ちなみに上の画像が生前の、というより食われる前の当事者のご遺影である。
実験用ヘッドの製作につづき実験用の小型マイクを作成。本体と耳の部分は本番と同じ。ヘッドの製作でさんざんに懲りたのであまりあからさまな手抜きはしていないが、三脚の座はアルミからアクリル樹脂へ、出力用のパネルはステンレスからアルミへと抜かりなく変更。難渋したのはやはり塗装である。無難に黒色の艶ありの塗装だが、失敗すること3回の余。スプレーを2缶まるまる使いつぶし出来上がったのはご覧のような言いようもないひどい物体である。もっともこういうのは毎度のことなのたいして気にしないが、いま一度引っぺがしてやり直したい気分だ。現在中身はヘッド同様まったくのカラッポ状態。諸事繁多にして万事遅滞気味だが、9月頃には中身や電気関係もなんとか作成したい。

2019年8月18日 台風もぶじ去ってまずまずの好天。また長い緩やかな坂を延々と上り、道の角を曲がって集落を通り過ぎ、峠を越えて横道にそれて先週と同じ薄暗い池の下へ。ずっと以前に初めて訪れたときには角を曲がると突然風景の印象が変わって別世界に来たような雰囲気があったが、今は道も広くなり新しい道路もできてごく普通の場所という感じになった。もっとも最初の印象というのは意外と想像の産物なのかも知れない。そろそろ夏も終わりに近づき晩夏という頃だが、蝉はニイニイゼミ、アブラゼミ、クマゼミ、ツクツクホーシ、ミンミンゼミがごちゃまぜ状態。なんだか変だ。今年は猛暑なのかというと案外そうでもないような気がする。もっと暑い夏は以前何度か体験した記憶がある。少なくとも当地では、・・・というよりわが家では。でももしかすると格別に個人的な感想なのかな。それはともかく暑い夏、もう少し楽しんでいたい。
Sample.mp3 3分55秒、4.48MB 時刻は早朝と9時過ぎ。下の画像の場所だが、後半はローアングルで録音。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2019年8月13日 いつもながらお盆の前はなにかと忙しいのだが、有り余る所用を手荒くやっつけて大急ぎでバンメシをかっ食らい出発。今年は少し荷物にはなるがヘッドを持っていくことにした。ところがやって来た列車の扉が開いたのを見て唖然。どの車両も中までぎっしり、完全な満員状態である。こんなことは初めてだ。そこは無理を承知で力ずくで乗り込む。次の2駅ほどは降りる人もいて何人かは乗り込めたが、あとは目的地まで義理でドアは開くものの満員御礼で、あっけにとられる大量の乗客をホームに残して通過。目的地の日生に着いてからも大変だ。駅の中はホームも通路も改札口もどこもぎっしりとすし詰め状態。改札を出て帰りの切符を購入するだけで40分経過。すでに19:30近くになった。もっともこれは毎度のことだからさほど驚かない。湾を西へ回り込んで観客がまばらになるあたりで、座り込む場所のない牡蠣殻が敷き詰められた砂浜に場所を決める。東は湾ですぐ波打ち際、北東には街並みと祭りの会場。花火の打ち上場所は南南東の方向だが、下の方は船やクレーンに遮られて見えない。
Sample.mp3 4分49秒、5.51MB 打ち上げ場所までの距離が至近というほどではないので迫力はいま一つ。エコーは主として建物からだが、これも面で跳ね返ってくるようなものではなく、チマチマと小刻みに帰ってくる。録音場所の選定はなかなか難しい。人工ヘッド"Solomon"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
打ち上げは20:00〜21:15、2500発。海上の打ち上げ場所までは500mほど。マイクは波打ち際の近くに南東向きにセットしてレコーダーのLINE入力に入れ録音開始。少しすると学生らしいカメラマンが3人やって来て後ろの方に三脚をセットする。花火が始まると最初の1〜2分で録音レベルを設定。エコーはわりと豊富だが、小刻みにあちこちから帰ってくる感じで大きく面でどーんと来るものはない。途中フェリーの入港のために15分ほど休息があり09:20に打ち上げ終了。すでに潮が満ちてきて堤防の下の道は海水の中。仕方がないので別の方角から道路に出る。帰り道は祭りの会場から引き上げる人の流れに逆らってたどり着くと、駅の前はぎっしりと人で埋まっている。とても今日中には帰れそうにない雰囲気だが、でも心配はいらない。少し遅れてやって来た21:43の列車には余裕で乗り込め無事帰宅。6両編成なので後ろの方は意外に空いているのである。

2019年8月10日 いかにも夏じみた日が続いているが、例年とは違い意外と空気は澄んで見通しが良い。ただ空はやはり夏の空で明るい色だ。早朝はどす黒い雲がもくもくと漂っていて不吉な空模様、風もかなりあるが台風の前兆ではないようだ。ほとんど傾斜のない坂道を延々と辿って峠を越し、横道に逸れてちょっと奥まった場所の貯水池の下へ。この辺りも最近は廃畑・廃田が増えて、この場所も草ぼうぼうの畑が一つ細々と残っているだけだ。長い下り坂の初めに家が一軒と途中に小さな牧場が一つ。割と静かな場所だが車はそこそこ通る。回りはセミの声ばかりで、時おり鳴き残ったウグイスの声が聞こえるばかり。マイクをセットした後は辺りを散歩して9時には引き上げる。お盆の前はなんとなく所用で忙しい。怪しげな雲行きの空は帰り道には普通の夏空になった。
Sample.mp3 4分05秒、4.69MB mp3ではセミの声は周りの音が破綻しやすいのだが、ほとんどセミの声ばかりということでそれもあまり目立たない。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2019年8月3日 このところ暑い日が続いている。猛暑とか酷暑とかいった穏やかな段階をとっくに通り過ぎて、明らかに心身に有害な状態、毒暑である。録音に出かける早朝は気温が低く過ごしやすいはずなのだが意外とそうでもない。気温が低いといっても熱帯夜の続き。大気は靄がかかって湿度が高く、しかも風がない。じっとしていると不快指数はこよなく増大。日陰ならむしろよく晴れて風のある午後の方がかえって過ごしやすいくらいだ。久しぶりに長浜方面へ出かけてみたが騒音も多くあまり音もない。早々に諦めて山を下り、峠を一つ越えて今日の花火の下見に行くことにした。前回出かけたときはフェリー乗り場のすぐ東から録ったのだが、開催が同日となる岡山の花火が今年も中止。その分観客がこちらに回ってくるので例年にない混雑になりそう。海岸沿いに町並みの端辺りまで目ぼしいところを一回りしてみたがあまり気が進まない。今回は峠を下って町並みと反対側の海岸沿いで録ることにして、3ヶ所ほど良さそうな場所をチェック。でも実際に来てみないとどうなるか分からない。
Sample.mp3 4分04秒、4.66MB 録音は上の画像のような状態だが、花火が少しオフセンターになりすぎたようだ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
少し出かけるのが遅れて辺りが少し薄暗くなりかけた頃に到着。県道を通らず車の少ない山道を通ってきたが、峠の上で県道に出たところでびっくり。車が数珠繋ぎ状態で長蛇の列。こりゃ大変だ。予定していた場所はどうかというと、やはり相応には人の出ている状態。結局いちばん遠いヨットハーバーの南に隣接する公園の東の端の、ほんの少し小高くなった展望台のようなところの海側の斜面にする。左手には広いグラウンド。後方は公園で観客が4〜5人ほどで前方の海にはヨットが停泊。右手の斜面にはすでにカメラマンが三脚を2つ構えてスタンバイ状態である。20:00〜21:00、約2000発。打ち上げ地点からの距離は1200mぐらい。マイクはLINE入力に入れ最初の20秒くらいで録音レベルをセット。ただレベルはもう少し上げても良かったようだ。左手から帰ってくるエコーはヨットハーバーの建物からだが、山からのエコーはほとんどない。打ち上げ地点からは遠すぎるし回りが少し静かすぎる気もするが、騒音も少なく観客も花火そのものを見に来ている人たちばかりなので、これはこれでまた好ましい。とはいえもう少し賑やかな方が・・・。
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