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 日常のありふれた音の記録です
2018年9月
2018年9月22日 夜明け前に一雨。マイクの設置場所を道路わきに決めていたので、小型マイクをワンセットだけ持って出かける。道路の曲がり角、というよりT字路の水路の上にセット。水路というよりは山の谷になった部分の排水を道路の下を通して川まで流すもの。セットしたまま延々と3時間あまり。今日は車の音も航空機の音も少ないのだが、ほかには何も音がない。生き残りのセミも鳴き始はじめ昼前までは秋めいた青空が広がっていたが、やがて蒸し暑い曇り空に変わる。やっぱり9月かな。
Sample.mp3 3分16秒、3.74MB 延々3時間あまり、目立った音は何もない。夜明け前に降った雨で増量した水路の流れも時間が経つにつれて徐々に小さくなっていく。小型マイク"Kalivan"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2018年9月16日 9月も中旬。この時期はどこへ行ってもあまり面白い音には出会わない。あちこち無駄に回って時間を費やすのももったいないので、塩田跡を東に見下ろす山の貯水池の下へ。めったに車はやってこないし草刈りはたぶん10月のはずだが、道の真ん中を避け水路を跨いで三脚をセット。今日は意外に車や航空機の音が少ない。この前ここに来たときは子供のイノシシ2匹山から出てきてこちらへやって来たのでちょっと慌てた。後から親がぬぱっと出てくるのではと心配したが、そういうことはなく一安心。ウリ子ではなくもう褐色でそこそこに大きいが、親から離れた後ももしばらくは兄弟で一緒に行動しているようだ。子ダヌキなんかも2〜3匹がいっしょにうろついているのをよく見かける。朝はこの季節には珍しくまだクマゼミが1匹だけ鳴いていたが、すぐに鳴き止んで後は騒がしい静寂。ありふれた9月の音だ。
Sample.mp3 3分51秒、4.41MB これもこの辺りの9月の平均的な音。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2018年9月15日 このところ連日の雨で谷川も満杯。9月といえば一年のうちでも音の少ない季節。いつもの場所は谷川の流れの音だけだ。夜間はそれなりににぎやかだがボクとしては気軽には出かけられない。早朝から山を越え廃畑と廃田が延々と続くだらだら坂を下って、30軒ほどの民家が集う集落を通り過ぎ、砂浜をぐるりと回っていつもの神社の下へ。ちょうど干潮の時刻らしく潮が思いっきり引いている。近隣の集落とは1.5km以上離れているし、海が入り込んでいて両側を山に遮られているので、ただただ波の音と上空を通り過ぎる航空機の音ばかり。車の音も時おり沖を行く船の音も滅多に聞こえてこない。神社の石段の下で延々と3時間・・・、でも退屈だな。
Sample.mp3 3分40秒、4.21MB 思いっきり潮の引いた砂浜、というより小砂利浜。9月はほとんど波の音だけだ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2018年9月9日 このところ気温も下がって前日は雨。今日も朝から雨なのだが、降雨率は100%というわけではない。合間を縫って小降りになったところを狙い出かける。でも着くとすぐに雨は本格的になり、11時過ぎには辺りが白くけぶって豪雨といっていい程になった。こんな日はさすがにキャンプ場には誰もやってこない。手近の植木に好き放題に水をやるのもお咎めなし。マイクは適当に雨ざらしにしておいて、ひたすら屋根のある場所で退屈とともに雨宿り。雨はいつまでたっても降りやまず帰るのさえままならない。正午を過ぎ少し雨脚が弱くなったのを見計らって強引に引き上げる。もう1〜2時間すれば小止みになると思うが、そこまで待ってはいられない。腹へった。
Sample.mp3 3分30秒、4.00MB 雨、雨・・・、そして雨。一時間ほど後には豪雨になった。小型マイク"Kalivan"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
キャンプ場にある4本のカリンの木。去年は不作で実はわずか数個だけ。今年はどういうわけか知らないが当然のことながら例年になく鈴生りの状態である。大きさはレモンより二回り大きいくらい。そのままではとても硬くて食べられないので、果実酒にしたり蜂蜜漬けにして薬用の用途もあるようだ。公共のものだから無闇に引きちぎって持って帰ったりしてはいけないが、地面に落ちているものならば多分・・・、差支えはないかも。とはいっても強情我慢に枝にしがみついているので容易なことでは自分から落ちてはこない。直接登って行って言を尽くし交渉すれば何とかならないこともないが、脅しや揺さぶりをかけたりしてはいけない。ただただひたすら手の中に転がり込んでくるのを待つのである。数えるのもイヤになるほど生っているので、残らずせしめて持って帰れば・・・、とついケチケチ人間の欲が出てくるが、実のところ一昨年に砂糖漬けにしたものが持て余しかねるほどたっぷりと残っている。そんなことをしたらいよいよ収集のつかないことになるのである。ものごと程々が大切、我慢我慢。
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