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 日常のありふれた音の記録です
2017年12月
2017年12月24日 夜間なにやら浴室の窓の外でコトコト音がする。夏だったらヤモリが暴れているのだが、今は冬のさなかである。しばらくしてチラリと姿を見せたのは・・・ネズミ?。でもこれは違っていた。のちほど現れた正体は2羽のスズメ。窓ガラスと窓の外に吊った簾の間のサッシの上に陣取ってなにやら夜な夜な騒がしい。スズメのお宿である。地面の凍る夜間、身一つで朝まで過ごすのだから丈夫なものである。人間だったら散々モンクを垂れたあげくに朝までには凍え死んでいるところだ。それにしてもスズメって案外に夜更かしである。もっともこれも人間と違って、夜明けとともに目を覚まし稼ぎに出ていく。このまま冬じゅう居付くつもりなのかしらね。
Sample.mp3 3分33秒、4.07MB 今日はキャンプ場の西の谷。曇り日なので騒音は多いが、一番多いのは航空機の音。普段ならほとんど聞こえない遠くを通るジェット機の音も騒音の隙間を埋めるように入ってくる。小型マイク"Kalivan"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
購入は2007年11月末日なのでちょうど10年経過。今までの録音機のなかで一番長く現役で使用している機器である。一番短いのは先代のTCD−D100の3年半だが、これは別に大きな不満とかがあったわけではなく、PCM−D50との交代でお蔵になったもの。長期間の使用で少しばかり擦り切れてきてはいるが、特に故障とか破損とかは今のところ、ない。不具合は一つだけあって、まれにファイルの最初の部分でプチというノイズが混入すること。増設のメモリースティックは32GB。書き込み時に処理が追いついていないのかもしれない。内蔵マイクは環境音には少し厳しく、最初にテストしただけで以後は使用していない。まだまだ十分に現役、とはいっても十年ひと昔前、時代の経過はやはり隠せない。ボクとしてはつぎの録音機に対する期待は大きいのである。個人的にぜひともと望むのは浮動小数点フォーマットの搭載とファイル転送速度の向上。PCM−D100は結局購入には至らなかった。新機種の登場はまだ当分先のことと思うが、楽しみでもあり心配でもある。愛しのPCM−D50、舎利になるまでコキ使います。

2017年12月16日 しばらく続いていた風はなくなったが、今日は暗く沈み込んだ陰鬱な曇り日。今後回復する見込みはない。すべての風景が無彩色で、こういう日は何をどうやっても華やかな気分にはならない。でも音の方は少しづつ回復しているようだ。キャンプ場の中はどちらかというとこのところ真空地帯だが、上の池の辺りがにぎやかなのでこちらに移動して録音。明日はどうなるのかは分らない。ついでに騒音もそれに劣らずにぎやかだ。
Sample.mp3 3分54秒、4.47MB 冬の曇り日はなんとも悩ましい。何処までも何時までも巷の騒音が追ってくる。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
キャンプ場の上の谷川の水路がなぜか去年変更になった。以前は道の下を横切り下の貯水池の排水路に流れ込んでいたのだが、道に沿って浅い排水路ができた。今年は大雨が3回ほど。水路は大きくえぐられ、大きいところは幅1m、深さ1mほどになった。立札のコンクリートの基礎と路傍の排水桝は地面を浚われて半分ほど露出。水の力って結構恐ろしいのである。普段はあまり見られないようなものなので今後どうなるのか興味深いが、道が流されると困るという気もする。キャンプ場の方も直径3mくらいの50cm〜1mの陥没が数か所あって毎年少しづつ沈下しているが、地面の下はどうなっているのか。原因は何なのかよく分からないが、これも突然ボコッと落ち込んだりすると恐い気もする。

2017年12月10日 相変わらず手近な所に出かける。冬の寒気は苦手だが、夜明けが遅いのはネボスケのボクにはありがたい。木々の葉も色物はほぼ散ってしまい、あとは山の斜面に錆のような茶色い木々が残っているばかり。べつにどうでもいいようなものだが、辺りの風景は寒々としてしまって拾ってくる画像にも苦慮するようになる。赤い実なんかは何種類かまだしばらくは残っているが、冬の色彩の中では少しばかり毒々し過ぎる感じであまり撮ってみる気にもならない。咲くとすぐに花が茶色く枯れてしまうお気に入りの山茶花はまだ開花前。入口の近くにある2本あるキウイの木は今年もまずまずの豊作だ。店頭で売っている1/4くらいの大きさの実が鈴生りになった。11月に近くの人が取りに来ていたが、採りきらないのがまだ随分残っている。試しに手近なのを2個ほど食してみたがお味は上々にして滋味豊か。このままにしておくのはモッタイナイかな・・・。
Sample1.mp3 2分28秒、2.82MB 12月9日。この声を聴くとどことなく厳しく寒々とした気分になる。どこか心の隅っこに残っていた夏の気分もすっかり凍りついて、あとは次の年の春に溶けるのをひたすら待つばかりだ。小型マイク"Slivikin"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
Sample2.mp3 4分17秒、4.90MB 12月10日。前日と同じ時刻で同じ場所、そして同じ音。毎日ナンも変わりがない。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
昨年は多かったイノシシも今年はそれほどでもない、ど思っていたら秋口から次第に増えて、ここキャンプ場もあちこちボコボコに耕されるようになった。西の谷では去年はシカの首が転がっていたが、なぜか今年は道の真ん中にイノシシの頭が転がっている。首から下はマントのようになったほぼ全身の生皮があるだけ。その頭も下半分は食われてない。あとはどうなったのか。そもそもなんでまたこんな所に転がっているのか。録音に来る身としては特にありがたい物体ではないが、コヤシになるにはまだ当分かかりそうだ。

2017年12月2日 前夜はそれほどの寒さでもなかったが、朝霜が降りた。一年ぶりのささやかな冬景色。キャンプ場はいつものごとく何事もなく、何事の音もない平凡な朝。山の斜面が赤さび色に変わり、木々は寒風に葉を落として冬支度。これからは厳しい季節になりそうだ。
スピーカーケーブルの自作、何はともかく材料を調達する。近くのホームセンターで誂えたのは安価な2.0mmφ2芯VVFケーブル。まずはオリジナルの音を試してみる。スピーカー側はいつものY端子。アンプ側は芯線のままでと思ったのだが意外とこれが難しい。十分に締め付けられないのである。インピーダンス8Ωといえば電灯線につなぐ機器ならかなりの大電力。これではすぐに接触不良を起こして過熱・焼損になりかねない。普通は線が潰れて変形するくらいで丁度いいのだが、プライヤーでグイグイ締め付けたりなんかしたら貧弱なアンプの端子はたちまち壊れてしまう。心もとない限りだが何とか力に任せそれなりに接続して試聴。変な音である。トーンコントロールのトレブル側を時計回りにグイと回したような、耳障りなハイバランスの音。こんなはずでは・・・。さすがに血迷って周波数特性の測定なんかはしなかったが翌日には元に戻してしまった。これはなかなかの難物。絶縁体はそのままでシースだけ取り替えればと考えていたのは甘かった。どうしよう。
Sample.mp3 2分39秒、3.03MB 午前8時を過ぎると航空機の通過が頻繁になり、大半の時間は上空が音で覆われる。小型マイク"Slivikin"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
ツマミの付いたネジが必要になった。市販の蝶ネジでもかまわないのだが見場が悪い。そこで自作にする。問題はツマミの部分である。10mm×10mm×20mmくらいの硬質の樹脂のブロック、色は黒色がほしい。木材では強度不足。ポリエチレンやポリプロピレンは容易に手に入るが接着剤の効きが悪くて使えない。近隣のホームセンターと100円ショップを探し回ってみたものの適当な物が見当たらない。いや、実をいうとあるにはあるのである。鍋、釜、薬缶、フライパンのフェノール樹脂の取っ手、それに高級そうな傘の柄。でもわずかな部品のために高価な製品を丸々一つ台無しにするのはケチケチ人間のやるべきことではない。自宅にないかと物置、押し入れ、ガラクタ箱の類を漁ってみるがやはり見当たらない。昔はその辺に何気に転がっていたのだけれど、みんな捨ててしまったのだ。無垢の素材として入手するのも不必要に割高になりそう。そこで思い詰めたあげくの最後の手段。録音ついでに調達に出かけることにした。マイクのセッティングもお座なりに散歩がてら山道を注意しながら歩く。ゴミの回収のなかった古い時代には、焼却できないゴミはどこか特定しがたい山の中に恒久的に放置された。そういう場所がまだいくつか残っているのである。ありがたいことにゴミの処分の徹底した現在でも、昔の慣習を忘れない人たちによって細々と維持されている。入手したのは鍋の取っ手が3つ。予定とは少し形が違うが大きさは必要にして十分。使い残しは大切にしまっておこう。
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