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 日常のありふれた音の記録です
2016年10月
2016年10月30日 今日は久しぶりにキャンプ場。到着するともうすでに来ている人がいる。昨日も朝早くから休息所のそばに陣取ってニ胡の練習。早朝のBGMには少しばかり艶めかしい。こちらも2〜3年前からイノシシが出没している。キャンプ場の上の道からすぐ下の池に向かって通路がついていて、以前は釣り客が降りた跡かと思っていたが、どうもイノシシが水を飲みに来た跡のようだ。もっともこの辺りのイノシシ、マガイモノではないかとの話もある。そういえば増え方が尋常ではないし、やたらと人家の近くまで出てくる。数日前に間近で目にしたが、見た目はそのままイノシシ。オオカミとヤマイヌの違いのようなもので、ボクにはよくわからない。品物でいえばナントカ相当品。案外食わせ物なのかも知れない。代を重ねればだんだんと本物になって、山へ帰っていくという話もある。
Sample.mp3 2分8秒、2.45MB 下からやって来るノイズを避けて、谷川の中にセット。10月も終わりに近づいて、ここも少しづつにぎやかになって来た。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
:限定版20cmフルレンジユニット用のエンクロージャーは組み立ても完了して下地の処理中。もっとも処理ってったって大きなすき間や穴をパテで埋めてサンドペーパーをかけるくらい。板の反りが少ないので積み木式に組み立てれば大丈夫と思ったのは甘かった。なぜか側板に大きな反りが発生。ケチケチ人間としてはハタガネなんて高価なものはとても買いたくはない。そこで3/8のネジと安価な角材を買ってきて即製ハタガネを作成し、なんとか組み立ては完了。それでもマトモな立方体と呼べるハコが出来るはずなんてないのである。随所にズレや隙間が発生。すき間はパテで埋め、はみ出したところはカンナで削り取る。裁断のし忘れはむしろケガの功名だった。誤差が蓄積した所へ最後に貼りつけて、余ったヶ所はノコでゴリゴリゴリと切って捨てる。寸法通りに裁断していたらマズイことになったかも。避けがたい破滅への道半ば。まだまだ希望に満ちて心は平穏である。

2016年10月23日 昨日に続いて上山田方面へ。この季節だと山道の草刈りは終わっているはず、と思って上りはじめたが、気がついた時は草の中。2m程の草をベキバキとへし折りかき分け、クモの巣を左に右に払って市境を越える。こちら側はまだ普段の行き来がある。今年はここもイノシシに掘り返されて、道はあちこちボコボコの状態。所どころ山の中に獣道らしいものが見え、道の脇の斜面にはイノシシが転がり降りた跡が何か所もある。一番上の池の池まで上がってマイクをセットし、あちこち持ち歩いて録音。途中で乗用車がのろのろとやって来たので、ふと心配になって”通り抜けはできませんよ”と声をかける。他県からのナンバー。てもどうやらここの池の釣り客のようだ。真ん中の池のそばで釣竿を出していたが、間もなく引き返してまたのろのろと帰って行った。
Sample.mp3 3分17秒、3.76MB 途中から入ってくる航空機の音をカットして編集。意外と分らないが、こんなことをすると時間の連続性に亀裂が入ってしまう。ノイズにだって連続性はあるのだ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
:限定版20cmフルレンジユニット用のエンクロージャーは合板のカットも終了して制作を開始。カットには立ち会ったのだが、これが大きな間違いだった。”この板、要るんですか?”、”へ?、・・・要りません”。こうして部材は永久に失われた。ついでにカットのし忘れが4ヶ所。3mmほどだから後で削ればいいが面倒だ。こういういい加減な人間が立ち合いなどという余計なことをやってはいけないのである。みんな店長さんに任せておけばよかった。今回も板の反りは少ないと見て、釘を使わないで組み立てる。でもバッフルの2枚重ねでは大失敗。重しは乗っけておいたのだが、そんなものでは到底板の反りには抗えない。隙間ができたので慌ててクランプで締め付けるも、時すでに遅し。最初からクランプで組み立てればいいのだが、そこは万年初心者である。前途多難。なんだか自分の棺桶を作っているような気分になって来た。おいらの墓の上を歩き回っているのは誰だ?。

2016年10月22日 本日はキャンプ場の東の谷へ。どういうわけか谷の奥の空き地に鹿の首が転がっている。今は狩猟期ではないし、罠にかかったのでもなさそう。成体の雌らしいが、胴体の方は貪り食われてしまったのか、わずかな毛皮の断片しか見当たらない。1週間ほど前には肉片の付着した背骨のようなものが残っていたのだが、どうなったのか。現在は盛大にハエに集られて腐乱中。というわけでそちらには近づくのは願い下げにして、谷の下の方で録音。陰鬱に曇り空は時がたつにつれてますます暗くなり、ついには冷たい風と雨。今年はやたらに雨が多い。
Sample.mp3 4分8秒、4.72MB 曇り空の下、あいかわらずの単調な秋の音。11月に入ればまた変わってくるかも。小型マイク"Kalivan"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
非可逆的な大失敗に終わったスピーカー。よく考えてみるとエンクロージャーの特性というより、ユニットとの相性に問題がありそうだ。スロート上部の空間を密閉箱としてfocを計算すると190Hzくらいになる。FE103の場合もほぼ同じ。Qocの上昇はそれ程でもないが、このあたりに原因がありそうだ。といっても有効な解決策は思いつかない。スロート上部の空間を縮小すれば低域再生限界は上昇。拡大すれば低域のレスポンスが低下し、大きな落ち込みが発生する。もともとU字型共鳴管の周波数特性は無茶苦茶であり、それをフラットにしようという方が無茶なのである。エンクロージャーを二回りくらい大型にすれば改善の見込みはあるが、サブロクの合板1枚で2台というメリットは、ケチケチ人間にはなかなかに捨てがたい魅力だ。適当なところで妥協するしかないのかな。

2016年10月17日 ガンガンガンガンガンガン、べきっ、メリメリメリ。破壊は楽しくもさらに続いていく。スロートの幅を狭め長さを短くして、面積10cm2で長さ12cmに変更。周波数特性は、左から軸上約70cmと開口部で、PCM−M10による簡易測定。あまり大きな変化はなく、気流抵抗による低域の低下もあまり目立たない。220Hzのピークは少し耳に付くようになったが、110Hz〜210Hzの落ち込みはあまり変わらない。
次にスロートの面積10cm2はそのままで、再び長さを15cmに延長。220Hzのピークはあまり耳に付かなくなったが、110Hz〜210Hzの落ち込みも少し深くなる。ここまできていよいよ何をやっているのか分らなくなってきた。スロートの面積は同じく8cmユニットのフラミンゴの22cm2のわずか45%、これはもう異状だ。音も超ミニのバスレフ箱に押し込んで無理やり鳴らしているような感じになった。これでは共鳴管のメリットは何もない。バックロードホーンはサブロク1枚で2台は無理だがダブルバスレフなら可能。むしろダブルバスレフの方がいいのではないか。大きさももう二回りくらい大きくしたいが、そうするとサブロク2枚で2台になってしまう。折角だからもう少し楽しみたいところだが、これ以上の破壊はもはや不可能。飛び散る予定外の木片があまりにも多く、原形を保てなくなってきたのである。改造もこれにて終了。・・・というわけで見事な失敗に終わりました。

2016年10月15日 午後からキャンプ場へ出掛けたら、キャンプ場から出てきた車に出会う。これがただ事ではない。次から次へと切りもない車の列。これはダメだと民家側の道にコースを変更したが、結局すべて通り過ぎるまで10分ほど足止めを食らってしまった。こんなことは初めてだが、そもそもこれだけの駐車スペースがどこにあるのかと訝しむほど。週末のキャンプ客らしく、残った人が黙々と準備をしている。キャンプ場の上の山道は一部工事中。上の池まで上ってみたがほとんど音もなし。引き返して西の谷へ向かう。こちらは少し日も傾いてきて、谷の道は薄暗く、すべて日陰の状態。来た途端にもう帰らなければならないような気分になった。ますます薄暗くなっていく中の夕方までの午後の一時。秋の日は短い。
Sample.mp3 3分44秒、4.27MB いかにも秋という感じの音だが、意外に単調。でもまあこんなものか。小型マイク"Slivikin"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
エンクロージャーの運命はもう決まったようなもの・・・と考えて、うれしい破壊はさらに続いていく。スロートの板を一枚除去し、スロートを面積13cm2で長さ15cmに変更。周波数特性は、左から軸上約70cmと開口部で、PCM−M10による簡易測定。110Hz〜200Hzの間はやや上昇。220Hzのピークが出てきたがそれほど大きくはない。3次の共鳴は周波数が少し上昇しているが、5次、7次の共鳴はほとんど変わらず。この程度の特性はバックロードホーンではそれ程珍しくないが、220Hzの共鳴はやはり耳障り。今少し破壊の余地はある。なんだか悪い癖になりそうだ。

2016年10月11日 改造はその日の終わらぬうちに終了。左の画像のようになった。最初と同じではないか?。実はスロートが面積26cm2で長さ26cmから、面積13cm2で長さ25cmに変わっている。翌日の夜にさっそくユニットを取り付けてテスト。やっぱり音が変。さっそく周波数特性とインピーダンス特性をとってみる。左からユニットの軸上1m、開口部、インピーダンス特性。開口部はPCM−M10での簡易測定である。55Hz〜110Hzはフラットで、200Hzから300Hzのピークはなくなっているが、110Hz〜200Hzに15dBの大きな落ち込み。60Hzのピークがなくなっているのは気流抵抗の影響だろう。3次、5次、7次の共鳴はそれぞれ100Hz、200Hz、300Hzに出ている。インピーダンス特性は200Hzの前後に大きな2つのピークのある異様なもの。55Hz〜110Hzはフラットだが、60Hzのピークがなくなったので、低音の迫力は減退。周波数特性ではそれほどには見えないが、110Hz〜200Hzの落ち込みも効いて聴感上は低音不足。あきらかに異常である。
これでこのハコの運命は決まったようなものだが、ついでだから10cmユニットのFE103を無理やり裏返しに取り付けて測定してみた。測定は70cmくらいの椅子の上に寝かせておいて、ユニット用の開口部にFE103を逆向きにセットしてPCM−M10で簡易測定。下の画像は左から軸上約70cm、開口部、インピーダンス特性。それぞれFE83−Solの場合とよく似ており、60Hzから100Hzはほぼフラットで、100Hzから190Hzに大きな落ち込み。インピーダンス特性はやはり200Hz前後に2つの大きなピークのある異様なもの。どうもエンクロージャーの特性が支配的なようだ。共鳴管の特性はエンクロージャーの形やユニットによって大きく変わってくるので予測はなかなか難しい。

2016年10月10日 キャンプ場の西の谷。今年になってからイノシシの出現が頻繁になっている。道の両側や畑に掘り返された跡があるのをよく見かけるようになった。7月には2頭のまだ若い個体も目にしている。木陰越しだが、ブヒブヒといういささか品位に欠ける声からは他のものを想像するのは失礼だろう。キャンプ場の方も同様で、こちらも入り口の林の道の両脇を掘り返した跡が度々見られるようになった。どうも山伝いに北の方からやって来ているらしい。わが家の近くはというと、近くの山は陸の孤島という感じで孤立しているので、今のところタヌキだけ。ここ10年くらいで環境もずいぶん変わってきているようだ。
Sample.mp3 2分55秒、3.34MB あとで聞き直してみてアレアレという感じ。9月は音の少ない時期なのだが、もはや10月も中旬。なんだかずいぶん静かな日だ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
結局なんの変哲もないU字型共鳴管になり果てたスピーカー。低音の山を削って谷を埋めればほとんどフラットに近い周波数特性。・・・になるはずなのだが、見ると聞くとは大違い。中低域過多の心身に有害な音である。このまま聞いていては危ない、と考えて再び改造を試みることにした。さっそく近くのホームセンターに走って材料を買い求めるが、なんとお代が700円。もともとの板代が1300円程なので、単なる改造には尋常ならざる出費。ケチケチ人間としては容易には納得できない金額なのだが、この際しかたがない。というわけでただいま改造中。また失敗したら報告いたします。

2016年10月6日 残ったスロートの除去は無理難題と思っていたが、L字型のノコギリを急造してあっけなく終了。ノコで切れ目を入れ、ノミで接着を剥がして、あとは素手でメリメリメリとむしりとる。吸音材は2月作成のものの5/6程度。測定はPCM−M10による簡易測定で軸上70cmくらいと開口部。エンクロージャーそのものは全く同じだが、周波数特性はFE83Enとは大違い。第3次、第5次、第7次の共鳴のレベルが高く、中間の落ち込みも深い。音は相変わらず異様そのもの。周波数特性ではよく分からないが、開口部から中域まで筒抜けに漏れてくるので、中低域を中心にして聴感上のレベルが高く、人間の声は原形をとどめない。60Hz〜120Hzのレベルも大きく低下し、低音不足気味。しかも吸音材を増やすとさらに大きく低下する。細身の共鳴管は特性が暴れて大変なのだが、これはもう万事休す。しばらく寝込みます。

2016年10月4日 絶望的な大失敗に終わったスピーカー。根っからのケチだから改造を試みる。なんとかなりそうだと、トンカチとノミとドリルで、スロートの仕切り板をドカン、めりめりと順次除去。もっともこれは改造の名を借りた純然たる破壊行為であって、楽しさのあまり節度を失いがち。しばしば予定外の木片が飛び散るが気にしないことにする。下の画像はオリジナルと順次スロートの仕切り板を取り除いたもの。測定はPCM−M10での簡易な測定で軸上70cmくらいと開口部。開口部で測定すると、第3次、第5次、第7次の共鳴は周波数は変化しているが、レベルはほとんど変化なし。第3次の共鳴のレベルが変化しているのは、おそらくユニットからの音との干渉によるものだろう。これだけ見るとほぼ予想通りなのだが、実際は大違い。ユニットからの音と開口部からの音の干渉によるのは明らかだが、双方の位相の回転が予想したものとかなり違っているらしい。ユニットのfoが関係ありそうだが原因はよく分からない。この結果からすると、スロートなしが一番無難そうだ。でもこれは大変な難工事。どうしよう。
FE203En−Sのエンクロージャー。不安が尽きないが、そのままの設計で作ることにした。たぶん大丈夫・・・と、思う。なに、失敗したらその時はその時。なんとかするさ。

2016年10月1日 9月に作成したスピーカー、どうにも異様な音である。しばらくあれこれ調整していたが、共鳴音がただ事ではない。吸音材ではとうてい無理。そこで共鳴筒を作って音道に設置したが、それでも取り切れない。しかもうつろな音。これはただ事ではない・・・、と考えてついに周波数特性を取ってみた。2月に作成したスピーカーと測定条件はほぼ同じ。洋室6畳、ユニットの軸上1m、FFT長32768、FFT300回分の平均である。インピーダンスカーブの山は予想通り4つ。Enでは出なかった60Hzの山も出ている。しかしである。周波数特性を見て驚いた。これはもう大失敗なんてものではない。110Hz〜190Hzに深い落ち込み、220Hzのピークは強烈である。うっかりこのまま聞いていたら健康を害しかねないほど。これこそまさに毒音、早く気がついてよかった。さて、これをどうするかだが、木っ端みじんに打ち砕いて燃えるゴミに・・・というがのいちばん精神衛生には良さそう。でもケチだから廃物利用を考える。しかし改造は難行しそうだ。次に制作予定の20cm限定版ユニット用エンクロージャー、いよいよ心配になってきた。
FE83−Solの音はどうなのか、というとよく分からない。それどころの状態ではないのである。それに前作は現在手元にはない。Solではダンパーの接着位置の変更でストロークが大きくなり、大入力でも底当たりしにくくなった。2.2kHzにはディップがあり、こちらの方がEnよりも落ち込みはずっと深い。中高域の周波数特性はEnとよく似ていて、8kHz以上が5dBくらい上昇している。軸上1mなので周辺の影響は受けにくく、ユニット本来の特性に近いはず。華麗だが多少鋭利な刃物でグサグサ突き刺される感じもする。foは下がって低域の再生には有利と思うが、これもよく分からない。というわけでまったく当てにはなりません。
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