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 日常のありふれた音の記録です
2016年8月
2016年8月30日 本日FE83−Solを発注。エンクロージャーの図面は今のところ3種類できている。製作を予定しているのは、このうち最もローコストなもので、900mm×1800mm×11.2mmの規格外合板1枚から2台。スロート付きの共鳴管で、2月に作成したものと同サイズ。低域も同じく60Hzまで。ユニットと塗装も含めて材料費は1ペアで20000円以下、超格安である。ユニットの価格からすれば、もっと贅沢に材料を使ってもいいのだが、サブシステム用として使用するのでできるだけコンパクトにまとめたいし、大失敗のリスクをできるだけ少なくということもある。実は2月に作成した時には少々トラブった。切りしろ3mmとしてギリギリの板取。長岡さんの古い設計にもしばしばあるが、部材の数が多いと誤差が蓄積して、最後の部材が寸足らずになる可能性がきわめて大きい。おかげで現場で急きょ設計変更。ホームセンターの店員さんにはずいぶん手間をかけさせてしまった。まことに申しわけなし。そこで今回は切りしろ4mmで設計。これならまず安心である。とにかく作ってみないとどうなるかわからない。また大失敗かな。

2016年8月24日 懸案の限定版20cmフルレンジユニット用のエンクロージャーは、その後も5機種ほど増え、製作の候補も二転三転。現在の有力候補はスロート付きU字型共鳴管。1820mm×910mm×21mmのラワン合板4枚から2台作製。442mmW×1000mmH×600mmD、推定重量はユニット込みで約47kg。低域の音圧アップと広く深い落ち込みの解消を期待しているが、作ってみないとどうなるか分らない。もともとU字型共鳴管の周波数特性は滅茶苦茶で変わり果てているので、改善したところで別の無茶苦茶に変わるだけで、大して変化が期待できるわけではない。低域の総量もエンクロージャーの大きさに比例するようなところがあって、小手先の小細工ではそんなに簡単には増えてくれない。FE203En−SはSよりもむしろSSに近い感じで、低域の確保にはD−58クラスのサイズは必要な気がする。でも、これも作ってみないと分らない。ただ気になるのはスロート部分が音道断面積のほぼ1/4と狭くなること。同サイズのバックロードホーンと比べても半分以下、これはとうてい良いこととは思えない。スロートから上だけだと出来の悪い小型ブックシェルフのバスレフという感じだ。また大失敗になりそうな予感。そんなことを考えている間に、まもなく限定版8cmユニットの発売である。これはぜひ使ってみたい。どうしよう。

2016年8月15日 お盆の最後の日、せっかくだからまた出かける。9日と同じ場所へ行こうと思ったが、最初から道を間違い、行き着いたのはまるで別の場所。30分ほど探し回ってやっと見つけたが、道が記憶とずいぶん違っていたので唖然。まあ夏だから仕方がない。あとで地図で調べてみたが、やはりどこだか分らなかった。貯水池の下にマイクをセットして散歩していたら、道の端の小さな桑の木にクワカミキリを発見、か細い幹に後生大事とかじりついている。昔はわが屋の裏庭に大きなイチジクの木があってたくさんいたのだが、最近は見かけない。でもこの木を食い尽くしたら、あとはどうするんだろう。
Sample1.mp3 4分25秒、5.06MB 澱んだ大気と曇りがちな空、物憂げなセミの声。そして、たまらなく暑い。いかにももうすぐ夏も終わりというような怠惰な音だ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
Sample2.mp3 5分11秒、5.44MB ほんとうに最近夕立がまったく来なくなった。もっともこの辺りだけのことかもしれない。小型マイク"Slivikin"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
夕方になって何やら雷の音。今年初めての、そしてたぶん最後の夕立。さっそくマイクを出して録音してみるが、これが夕立だっていうんならウチの夕立は天変地異だよ・・・と言われそうな、申しわけ程度のパラつく雨と音ばかりの空雷の、ケチ臭い節水・節電型。最近夕立がちっとも来ない。

2016年8月13日 お盆の初日はなにかと忙しい。夕方まであちこち出掛け、大慌てで晩メシをかっ食らって駅まで走り、やって来た電車に飛び乗る。帰りの混雑が予想されるので、小型マイクと録音機のワンセット、バッグ一つだけの軽装である。乗り込んだ駅では花火の見物客はあまりいなかったが、それでも目的地の日生に着くころには急激に増えてほどほどの満員になる。改札口を出て帰りの切符を買い、立ち並ぶ露店を尻目にすみやかに目的地へ直行。湾を西に回り込んで見物客の途絶え、舗装された岸が砂利に変わる辺りにセット。マイクの1mほど左は波打ち際で、打ち上げはほぼ前方の海上からで距離は400mほど。実は3年前にもすぐ近くで録音している。海岸に立ち並ぶビルからのエコーはかなり豊かだが、どうしても偏った感じになる。町並みは山に囲まれているが、山からのエコーはほとんどない。20:00〜21:15、2500発。途中フェリーの入港があり、25分ほどの休息になる。マイクは録音機のLINE入力に入れ、最初の1分ほどでレベルを設定。でも少し高めでしばしばレベルオーバーの赤いランプが点灯していた。1時間で2500発と7日の玉野に比べれば密度は約1/4。それでもエコーが2倍増し、3倍増しで帰って来るのでその分楽しみも2倍増し、3倍増し。ついでに録音もすればさらに楽しみは倍増し。打ち上げ数が多ければその分楽しいというわけにも簡単にはいかないようだ。帰りは予想通りの大混雑。駅にたどり着けばすでにホームは満員で入場停止というので心配したが、最後尾の車両は意外にも空いていて楽に乗り込めた。これならヘッドを持ってきてもよかったかな。
Sample.mp3 4分30秒、5.16MB 休息前と終盤の部分。海上から打ち上げる花火は何か独特の音色があるような気もする。小型マイク"Slivikin"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2016年8月9日 せっかくの夏だからセミの声でも録ってみようとあちこち出掛ける。近くで2時間ほど録り、そこから山を越えて海側へ。わりと昔からあるがボクの記憶にはない知らない道だ。1時間ほどうろついて最後に迷い込んだのは、舗装はされているものの、いかにも行き着く先は行き止まりといった感じの細い道。結果はやはり貯水池の堤防に行き当って終点となった。ここで昼前まで録音。あとで場所を確認してみたが、地図ではよく分からない。
Sample.mp3 4分6秒、5.64MB セミの声はMP3にはかなり厳しい。320kbpsまでレートを上げてみたが、上空を通過する航空機のかすかな音がボロボロになる。左の音声ファイルは192kbpsで変換。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
懸案の限定版20cmフルレンジユニット用のエンクロージャーはさらに2機種設計。1820mm×910mmm×21mm合板4枚から2台。442mmW×1000mmH×600mmD、推定重量47kg。板材が入手できればこれがメインになりそう。もう一つは同じく1820mm×910mmm×21mm合板4枚から2台。402mmW×1080mmH×600mmD、推定重量もほぼ同じで45kg。こちらはどちらかというとスタンダードシリーズユニット用。図面ができれば音も聞いてみたくなるけれど・・・。

2016年8月7日 前日に続いて今日は玉野市の花火大会だが、こちらは今日が初めて。とにかく様子が全く分からない。そもそもマイクをセットするスペースが確保できるのか、もしかすると人間のスペースも危ないのではということで、小型マイクと録音機のワンセットのみとして、一便早めの16:31の電車に乗り込んでJRの圏内へ。終点の宇野まで一時間40分ほどののんきな旅、のはずがこれが大間違い。終点に近づくにつれて乗客が激増。満員を通り越して乗り切れない人まで出てきた。それでも時間通りに18:14宇野到着。線路の端っこに駅舎の入り口がある、いかにも終点らしい駅だ。最初は東の川を渡った山沿いの道を考えていたのだが、こちらは立ち入り禁止。たぶん住民に配慮してのことだろう。実際にも道以外にほとんどスペースはない。けっきょく辿り着いたのは花火見物の推奨区域の東の端の、ほとんど人のいない用途不明の凸凹の草地の端になったが、スペースも十分あって周辺はほとんど無人、見晴らしも上々。録音場所としてはモッタイナイくらい。打ち上げ場所は南に逆J字状に張り出した突堤の中央付近で、下の上側の画像の左側中央の建物の向こう側あたり。距離は約400m。録音場所は同じく真ん中の草地の道路際に近い場所。録音場所から見ると打ち上げ場所はほぼ南東になる。
Sample.mp3 5分6秒、5.83MB 花火の終盤の5分間。距離は400mあるが、海上で見通しが良いので音色がソフトな割にはかなり強烈だ。パソコンのヘッドフォン出力ではパワー不足、再現は難しいかもしれない。小型マイク"Slivikin"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
19:50〜20:20の30分間で5000発。この程度の規模だったら普通は1時間くらいのところが多いのだが、なぜか開催時間はわずか30分。開催時刻も中途半端だ。たぶん行き帰りの公共交通機関の運航時刻の関係だろう。これ以上長くすると、時間までに来れない人や、帰れなくなる人が続出するのかもしれない。わずか30分なのでその分高密度。花火当日は他に催し物もなく、会場のBGMもなし。休息も余計なアナウンスもほとんどないので、花火大会らしくじっくりと楽しめるのは悪くはない。マイクはレコーダーのライン入力に入れ、最初の1〜2分間でレベルをセット。エコーは150mほど北側の工場の建物からと、約200m南西にポツンと立っているビルからの反射で、これもそんなに悪くはない。もう少し複雑怪奇なエコーを期待したいところだが、建物自体が四角四面の配置なのでなかなかそれは難しい。
予想はしていたものの花火終了後は予想を大幅に上回る大混雑となった。人の列が絶えないので歩道をなかなか横切れない。やっとたどり着いてみれば、すでに到着の電車は満杯とのことで入場停止。列に並んでふと上を見上げると駅舎の入り口の上にツバメの巣と4羽のツバメ。こんな日はツバメも大変だ。21:26の電車が到着してやっと入場。ホームにたどり着くとすでに電車は満員で、入り口から斜めに人がハミ出しているが、これを逃したら帰れなくなるので無理にも搭乗。といっても電車なんてものはMDFやパーチクルボードと同じで、外は高密度だが中はたいていスカスカなのである。あとから5〜6人は乗り込んだから、やはり大丈夫なのだろう。徐々に減少する乗客を喜びながら、23:06に無事にJRの圏外へ。花火見物もなかなか楽じゃありません。

2016年8月6日 岡山市の花火大会、今年は去年の場所から300mほど北の公園内に移動し、上の画像の中央少し右あたりにやや南南東向きにセット。打ち上げ場所からの距離は750mほど。実はもう少しエコーの多い場所を予定していたのだが、マイクを置ける適当なスペースが見当たらない。打ち上げ場所はバリケードの右の石崖の向こうあたりでほぼ南側。ビルと石崖と樹木に遮られて、花火そのものはほとんど見えない。ヘッドはレコーダーのマイク入力に接続して、アッテネーターは−20dB。でも今回は失敗だった。かなりレベルを低く設定していたが、何か所かレベルオーバーでクリップ。もっともこれは後で聞いても全く分からない。それよりも悪いのはこの場所である。花火の爆発音に1秒ほど遅れて「お゛う、お゛う」という妙な音が入ってくる。これは去年と同じ。ずっと以前に200mほど西の川沿いで録ったときにも聞こえていた記憶があるので、この辺りは避けた方が良さそうだ。エコーも思ったよりずっと少なく、あまり面白みがない。ビルと石崖に遮られて見えない花火はハタハタという微かな音がするばかりで、ほとんど何も聞こえない。
Sample.mp3 10分15秒、11.7MB いつもの反応。でも・・・・・、コワイコワイ超コワイ、カワイイカワイイ、どっちなの?。4つの部分をクロスフェードで繋いでみた。人工ヘッド"Solomon"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
今年は19:30〜20:30、去年の4000発よりも1000発増えて1時間で5000発。花火が始まってから驚いたのは右側の道を通る通行人が激増したこと。どうもこの道は通路になっているようで、そのまま40分以上ずっと続いていた。観客の反応は、というとここ10年くらいほとんどなにもなかったのだが、どういうわけか今回は最後に拍手が少しだけあがっていた。帰りの道はそれほどの混雑でもなかったが、電車は満員御礼。当方はあぶれて乗り切れず40分遅れ。増発の電車も何本か出ている。以前は座席に座れたこともあったので、2〜3年前からまた少しずつ観客が増えているようだ。

2016年8月3日 昨年から懸案の限定版20cmフルレンジユニット用のエンクロージャー。とりあえず4機種ほど図面を書いてみた。といっても1機種30分ほどのお気軽設計、そんなもので大丈夫なのか。まずは21mmサブロク合板6枚から2台。534mmW×1000mmH×600mmD、推定重量68kg。次は11.2mm規格外合板7枚から2台。445mmW×1000mmH×595mmD、推定重量44kg。さらに21mmサブロク合板3枚から2台。402mmW×900mmH×540mmD、推定重量34kg。同じ設計で板厚を15mmとしたもの。こちらは390mmW×900mmH×540mmD、推定重量25.5kg。あとの2つはどちらかというとスタンダードシリーズのユニット用。どれを作っても十分に後悔しそうだ。悩んじゃうんだよな。
Sample1.mp3 3分16秒、3.75MB 7月23日、吉井の水車。今年も3台が回っていた。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
Sample2.mp3 3分47秒、4.32MB 右手は貯水池の堤防で、その下には前方の放水口からの流れ。すぐ後ろは道があってここで行き止まり。10mほど後方には車の通る道路。右後方は水の枯れた大きな放水口。流れの中に18リットル缶でも浮いているような変な音だ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
 
使用していたメモリーレコーダー用のケースが、マジックテープの劣化で移動中に度々落下するようになったので新たに制作。とはいってもアイデアの片鱗などミジンも感じられない相変わらずのタダの袋である。万一の落下を防ぐために開口部はファスナー式としてストラップ用とマイクコード用に2分割。材料は100円ショップで売っている布製のソフトケースである。いちど製作に失敗したあげく、さらに2個をつぶしてやっと出来上がったのは、もはや原形をとどめない変わり果てた姿だ。製作費432円也。モッタイナイとも言えるし、オーダーメイドと考えると格安とも言える。そこの所はただただこのブツのこれからの耐久性にかかっているのである。このケース、開口部の変更で録音中に簡易防雨ケースと交換できなくなったので、簡易防雨ケースも新たに制作。交換するのではなく、そのまま上からスッポリ蔽う構造にした。こちらも何の工夫もないタダの袋。下端に雨水抜き用の開口部を設けただけのものである。ついでにヘッド用のバッグの防雨カバーも制作。もともとこのバッグには防雨カバーが付属しているのだが、全体の5/6を覆う取り付けが面倒なもの。急場の雨には間に合わない。そこで上面だけの簡易カバーを製作。材料費は108円と格安である。でも、これで準備万端、と喜んだところで梅雨明けになってしまった。何事もタイミングが悪いである。
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