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 日常のありふれた音の記録です
2016年2月
2016年2月13日 朝目を覚ますと気温が12℃もある。昨晩から異様なほどの暖かさ。いつものキャンプ場へ出かけたが、谷川は沈んだ色彩だ。いつもならこの時期にはあちこち緑色に変わるのだが、まったくその兆候もない。あまり雨が多かったという記憶もないのだが、今年も意外に日射量が少ないのかも。暖かいにもかかわらず山の上の方は意外と静か。キャンプ場の中をあちこちうろつきまわって過ごす。10時前に山歩きの人が2人来ただけの、閑散とした曇り空の朝だ。
Sample.mp3 2分29秒、2.85MB 気温は暖かいが、春はまだまだ遠い先の話だ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
制作中のスピーカーはとりあえず完成。使用したのはt=11.2mm、900mm×1800mmの規格外合板。入手したものは11.2kg、15mmラワン合板に換算すると15kgと重量も十分。欠損が少なく表面もなかなかきれいだ。ところが裁断したものを見ると木口の積層がずいぶん歪んであちこち非連続になっている。一見すると7層〜9層だが、さらに紙のように薄い表層があって9層〜11層。半端物の木切れを適当に重ねて無理やり圧縮したという感じで、その無理が表面に出て微妙な凹凸がある。
今回はまずユニットの取り付けで手こずった。説明書通りに取り付け孔とネジ穴も開けておいたのだが、どうやってもバッフルのネジ穴とユニットのネジ穴が合わない。ユニットが取り付け孔の中心に来ないのである。調べてみるとユニットの端子がガスケットの真ん中あたりまで出っ張っていて邪魔をしている。仕方がないのでバッフルの表面を2mm残してザグリを入れ、何とか取り付けは完了。調べてみるとどうもFE83からの仕様らしい。
まずは吸音材ゼロの状態でテスト。予想はしていたもののあまりのことに唖然として言葉もない。ボーボー、ビンビン、コーコー、カンカン、キンキンと異常音大行進の盛大な共鳴音。低音もさっぱり出ない。共鳴管の第一声はひどいものと昔から決まっているが、これほど異様な音を聞いたのは初めてだ。適量の吸音材を背板下部に入れ、数時間音量を上げてエージング。目に見えるほど音が変わるが、翌日にはまた元通り。あわてないでじっくり時間をかけた方が良さそうだ。
周波数特性は6畳洋間でユニットの軸上1m、FFT長32768、FFT300回分の平均である。これだけ見ると異常きわまりないU字型共鳴管としてはむしろ優秀といっても良いくらいだが、とんでもない。実際の音は大違い。FMのアナウンスの声がまるでひと風呂浴びたラジオのような音になる。これは単なる失敗作というよりは致命的な大失敗、調整は容易ではない。やはりFE83Enはなかなかの難物ユニット。こりゃ大変だ。

2016年2月6日 またまた所用で出掛けられないでいるうちに月日は移り、年は変わってはや2月。目に見えて陽射しが強くなり、何といっても昼間の時間がだんだん長くなっていくのは嬉しいかぎりだ。近隣の山肌も新芽で薄紫色にけぶり始め、気の早い梅の木が花を開き始めた。なんてったもうすぐ”春”なのである。でも本当の本物の春はそう簡単に都合よくやってこないのは毎年のこと。しばらくはバッタモンの春で我慢しよう。久しぶりに出かけてきたものの、しばらく録っているとなにやらチェーンソーの音。山道の整備をしているらしい。これではどうしようもないので西側の谷に回ってみたが、こちらもやっぱりチェーンソーの音である。峰の頂上近くで作業しているようだ。しかたがないのでまた戻ってキャンプ場の入り口の林の前にセットしたが、今度は草刈の人がやって来て作業を始めた。人間も猫もお天道様も春が近づいて活気づいているようだ。
Sample.mp3 2分40秒、3.05MB 後半の機械的な打撃音、聞いたことのない音だ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
所用で出掛けられない、・・・なんていうのは実のところ根も葉もない見え透いた言い逃れであって、ウラでなにやら良からぬ事をしでかしている確たる証拠に違いないのだが、その成果が左の図、というのではなんだか情けない気がする。板厚11.2mm、900mm×1800mmの格安規格外合板一枚から2台。スペースファクター最重視。外寸151.4mmW×764mmH×279mmD。ユニット側音道断面積約127.5cm2、開口側音道断面積約189cm2。FE83Enを1個使用の共鳴管である。8cmはE→Enに変わってMoとfoは増大。従来から低音の再生の難しいユニットだったが、Enになってますます困難になってきた。いろいろな作例から考えると明らかに容積不足。少なくともこの2倍以上は欲しい気がするが、格安合板一枚から2台という制約は厳しくこれで行くしかない。低音の再生限界は60Hzまで。経験上あまりひどい低音不足にはならないのではと期待しているが、まったく根拠のない期待なのでほとんど当てにはできない。まもなく塗装も終了し、幸運に恵まれれは来週中には音出しできるはず。でも結果がなんだかオソロシイのである。これは新年早々・・・、また失敗かな。
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