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 日常のありふれた音の記録です
2015年7月
2015年7月30日 このところ暑い日が続いている。7月の晴れやかで清々しい真夏日ではなく、すでに8月の膿汁を薄めたようなどんよりした大気と、肌にねっとりとねばつく熱気。糜爛した夏の最後の足掻きという感じだが、まだその終焉には今少しの間がある。キャンプ場の西の谷へ出かけてみたが、あまり音のない状態。しばらく録音してキャンプ場へ移動。こちらもあまり変わりはないが、谷川には程よい流れがある。
Sample.mp3 1分29秒、1.69MB 台風の被害はあまり感じられないが、谷川の崩壊は毎年徐々に進んでいる。キャンプ場の入り口の林の水路は昨年改修済み。こちらはしばらくは安心かも。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
わが家の極悪猫。のらのらと押しかけて来たのは十数年前。そのとき以来ずっと正体が知れない生物として住みついている。猫を被っているのは言うまでもない事実だが中身はいったい何物なのか。長年さまざまな憶測を重ねてきたが解決には至っていない。しかし最近それらしいものにようやく思い至った。,猫に似て非なる生物、ネコダマシである。ネコマタ亜科、ネコダマシ属、オオトラフネコダマシ。猫にきわめて酷似。食人であるのは無論の事で、もちろんわが家の猫も人を食っている。長じて尻尾が二股に分かれ人を惑わす。でもそんないい加減でネコダマシな推論、そんなんじゃ猫だってダマせないよ・・・。

2015年7月25日 このところのケシカラヌ暑さで猫どもはヘタレ状態。酷暑というより毒暑という感じだが、せいぜい31℃〜32℃程度だからまだまだ大したことはない。他の猫の例にもれずわが家の猫も冷房嫌い、せっかくの涼しい部屋からすぐに出て行ってしまう。それでも夜間も気温が下がらないというのは応えるようだ。人間の方はすでに冷房の涼風漬け、冷蔵庫の氷漬けの状態。このまま8月を乗り切れるかどうか心配である。
本日もいささか申し分のある晴天、暑いったらありゃしない。引き続きキャンプ場の西の谷へ出かける。気温はすでに30℃近い。室内でこの温度だったらほぼ地獄だが、風のある屋外では日陰に入ると意外と涼しい。セミの声は大気に充満。鳴き残ったウグイスの声は意外と涼し気だ。暑いけどやっぱり夏はいい。
Sample.mp3 3分15秒、7.47MB 谷の中央付近の空き地で。いつも通り160kbpsでmp3に変換したら破綻してしまった。やはりセミの声は圧縮音源にはかなり厳しい。小型マイク"Kalivan"とPCM-M10で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
まだストック状態の12cmフルレンジユニット。エンクロージャーはバックロードホーンでと考えていたが、思い直してU字型共鳴管に変更。外寸300mmW×900mmH×630mmD。音道断面積は入り口側540cm2、出口側958.5cm2。ユニットの実効振動板面積のそれぞれ8.1倍と14.4倍。まさに狂気の沙汰。大失敗は覚悟の上、というより更に恐ろしいことになるんじゃないかというイヤな予感がする。すでに板材はカットしてもらって入手済み。経済性偏重で、1820mm×910mm、t=15mmの合板3枚から2本。ただ図体がデカイだけの強度を無視した設計である。”どんなに馬鹿げた事でも必ず誰かがやってみる”という格言がある。今度はオイラがやる番だ。でも失敗したらどうしよう。

2015年7月14日 夏である。梅雨の狭間に訪れるひと時の真夏。今年は二つの台風の間に紛れてやって来た。十分に澄んだ大気と肌に焼け付く陽光、底が抜けてしまったように何もないカラッポの青い空。レコーダーのメモリーもカラッポなら、オイラの頭もカラッポ。ついでにカラッポの財布をポケットにつめ込んで出かける。8月に入れば空気はもっとどんよりと澱んで埃っぽく、陽光も鮮烈さを失って、もうまもなく夏の終わりという感じになってしまう。でもそんな8月とどちらが良いのか分らない。本日はキャンプ場の西の谷へ。谷川は普段の流れに戻っているけれどまだ水の音は心地よい。気温は31℃を超えているが、風があるので日陰に入るとむしろ涼しいくらい。このままお昼寝にすると気持ちがよさそう。いい天気、いい日だ。
Sample.mp3 2分24秒、2.76MB 谷の途中にある空き地の道寄りの日陰になった場所で録音。すぐ前は谷川なのだがコンクリート製なので音はしない。セミの声もまだまだこれからというところ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
わが家の極悪猫は外食をする。行き先は”野良レストラン”。メニューはネズミとバッタだけ。初夏から秋にかけてはバッタ、晩秋から春にかけてはネズミがお薦め。ただしじっと待っていてはいつまでたっても注文の品は出て来ない、セルフサービスのお店。自分で捜して皿に盛り付ける。客が増えれば席を分捕るのも命がけだ。食われるネズミは数知れず。6月の初めには見ているうちに次々と4匹のネズミを平らげてしまった。ネズミの一家ほぼ全滅である。でも心配はいらない。次から次へといくらでも湧いてくる。あまり健康に良くない外食、ご主人様としては心配が絶えないのだがどうしようもない。野良レストランも7月となって今はメニューも様変わり、猫はバッタを食い始めた。

2015年7月4日 風はないが、薄い霧が死体から滲み出した膿汁のようにねっとりと充満した大気に、棺桶の蓋が下りてきたような陰鬱で重量感のある暗い空。背を伸ばせばすぐ腐乱した雨雲の底に手が触れて一気に崩れ落ちてきそうな怪しげな天気だ。でも午前中は大雨にはならないだろう、と思って出かけようとしたら・・・、レコーダーのメモリーが満杯になっているのを忘れていたことに気が付いた。見ると残りは1時間ほど。でもそこは非常用に確保している内蔵メモリーがある。今日一日なんとかなるだろう、とかまわず出かける。キャンプ場で1時間ほど録ったころ掃除の人がやって来て、いつもの山歩きの人もやって来たので、上の池の方に移動。今年は新しいお年寄りの人も増えている。結局昼前まで録音して、ついにメモリーはすべて満杯になって本日終了。レコーダーを購入して以来初めての経験である。出かけようと思ったら残り時間ゼロ・・・ではどうしようもないが、ファイルの転送は結構な時間つぶしになる。まとまった時間が取れないとついつい後回しになってしまうのは困りもの。予備のメモリーがあれば問題解決、・・・にはならないだろうな。たぶん事態はさらに深刻になりそう。やはり高速化が必要かも。
Sample.mp3 2分33秒、2.93MB キャンプ場の上の上の池の下の道で。すぐ近くにいたのだが、後半で入ってくるプロペラ機の音はなぜかまったく記憶にない。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
ヒト科ヒト属、現存しているのはホモサピエンス1種のみ。人類は孤独である。他の多くの種はすべて絶滅して今はいない。現人類に滅ぼしつくされ、あるいは吸収されたのか。その侵略性や排他性、攻撃性はそのまま残っていて、相手のいなくなった今は人間自身に向けられている。思想も宗教も人間の性質を変えることはできない。それらは人間によって作られ、人間の性質に合わせて作り変えられていく。人類は一人ぼっち。友達もいなければ代わりもいない。なんだか寂しいのである。このうえ他の生き物までいなくなって、顔を会わせるのは人間だけということになってしまったら、さぞ退屈しきってうんざりするだろう。物語にだって人間に似て人間でないものは数多く登場する。やっぱりいろいろいてにぎやかなのがいいのかも。どこからか宇宙人でもやって来ないかな。
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