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 日常のありふれた音の記録です
2013年11月
2013年11月30日 キャンプ場の上の上の池の畔の道にマイクをセット。ボクは20mほど道を上がって壊れた道のコンクリートの端っこに腰掛けて待機。朝遅くまで陽のあたらない場所でまだ気温が低く、わずかな風が身に凍みる。ここで聞いているとほとんど何もないように聞こえるが、マイクを置いた場所では結構いろんな音かしている。何が録れているのかは聞いてみるまで分からない。現場にいて自分の耳で聞ければいいのだがそうもいかない。四方を山に遮られて普段は騒音のほとんどない場所だが、冬の朝はどこからともなく様々な音が入ってくる。明日から12月、早朝はますます厳しくなる。今冬はなにかいい音に巡り逢えるといい。
Sample.mp3 1分05秒、1.24MB キャンプ場の上の上の池の道で。録音している現場で何が起こっているのか。現場に居ることが好ましくない環境音の録音ではよく分からない。離れたところからワイアレスでモニターできると楽しいかも知れない。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
PCM−D100登場。最近になって気づき大いに慌てた。情報不足である。価格や情況からするとD−1、D−50の後継機として最上位機種になるらしい。デザイン的には少々いかつく平凡になった感じはあるものの、従来のスタイル受け継いでD−50に比べ重量・サイズともに大きな変化がないのは歓迎。バッテリーでの駆動時間も十分維持されているようだ。192kHz・174.6kHzへの対応、DSD録音機能の搭載、SDHC・SDXCへの対応、マイクの高性能化と強化されたマイクガード、L−R分離の録音レベルダイアル、表示画面の大型化、ボディやダイアルの大きく見やすい文字、録音レベルダイアルの目盛りの照明、ラインイン・ラインアウトジャックの強化、ワイアレスリモコンの付属、バッテリーボックスの蓋のロック、録音レベルダイアルの誤操作防止ガード。従来不満を感じていた部分が、まるでユーザーの心を読むかのようにこと細かに改良されているのには驚いた。内蔵メモリーの大容量化でクロスメモリー録音機能の実用性も現実味を帯びてくる。ただ気になる点もある。microBのUSB端子。一部デザインが変わり平面的になったボタンの操作性。192kHz、174.6kHzでの45kHzの高域限界。L−R分離の録音レベルダイアルの必要性。ともあれ個人的にはいま最も魅力を感じている機種なのである。もっとも不満な点もないではない。それは32bitFloat形式への対応がないこと。予測の困難な環境音を録音することの多いボクにとっては、しばしば録音できるかできないかといった極限的な事態になるので、たいへん気になる問題なのである。もちろん複数の録音機をつないで異なるレベルで録音するというのも不可能ではないがあまり現実的ではない。32bitFloat形式、たぶん現在でも実現は可能だろう。以前D−50の時は直ちに購入を決めた。ても今D−100を購入するかどうか非常に悩んでいる。困ったことにボクを血迷わせるだけの圧倒的なメリットを見出せないのである。しかしそんなに慌てる必要はない。次期機種の登場は5〜6年先だろう。いまのところ他に選択肢があるわけでもないので、いづれは購入することになるかもしれないのである。ともかくもまだ正気を失わないうちに一度現物を手にして見てみたいと思う。とても楽しみである。

2013年11月26日 天気はまずまずの晴天。気温もそんなに下がってはいないが、数日来風が強い。道から離れた谷川へ下りてみたが、こんな日の音はつまらない。しばらく散歩して帰ってきて、これはいけないとそのままマイクを担いで谷川の中を上流へ100mほど移動。おかげで三脚の脚とズボンが泥だらけになる。流れの音は悪くはないが、でも上流でも同じようなもの。帰り道の空には、常に姿を変え動いているように見えながらしつこく同じ場所に留まっている、いまいましくも典型的な冬の雲がのさばっていた。
Sample.mp3 1分45秒、2.00MB 前日の雨でほどよい水量がある。わりときれいな流れの音だ。でも風のある日なので他になにもなし、ちょっとさみしい。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
いまストックしている限定販売のスピーカーユニットが10cmと20cmの2組ある。10cmは共鳴管でと考えているが、問題は20cm。共鳴管はバックロードホーンに比べて二周り以上大型になる。以前二発用のものを設計したら推定重量150kgにもなった。組み立て中に転倒したりすれば下敷きになって圧死は確実である。一発用としても80kgは軽く超えるだろう。とてもやってられません。ここはひとつバックロードホーンでこじんまりとまとめて・・・とはいっても、こちらも巨大重量級なのは変わりがない。まかり間違えばヒトジニが出る。せめて40kg〜50kg位に収めたい。無理難題。そこを何とかと考え、テストモデルとして、これもストック状態のスタンダードシリーズの12cmユニット用にラフスケッチを書いてみた。でも・・・である。こんなものが本当にホーンとしてマトモに動作するのか。書いた本人もまったく信じていない。理想とは程遠いホーンの形状。いまいましいほど屈曲した音道で気流抵抗は著しく増加。悲惨な結果になるのは目に見えている。でもそこはやってみなければ分からない。「どんなに馬鹿げたことでも必ず誰かがやってみる」という格言もある。ここはひとつオイラもやってみよう。でもまた粗大ゴミが増えたりするのはイヤである。なんだかコワイな。

2013年11月16日 一晩降った雨のあとにはふたたび秋空が広がる。鏡のような空という言葉があるが、そこまで澄み切った空ではない。11月に入って稲刈りもほとんど終わり、週末には地元のクラブの気球が飛び始めている。バルーンフェスティバルは5年ほど前に終了になってしまったが、春頃までは気球のバーナーの音が聞こえてくる。でも録音となると少々寂しい。特にランディングはよほど運がよくなければ録るのは不可能。近くには開催地がないのでなかなか足を延ばせない。ちょっと残念ではある。
Sample.mp3 1分40秒、1.90MB 春ほどではないが11月はけっこう賑やか。キャンプ場の上の上の池の道で。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
プリンテッドリボンタイプのトゥイーターの手持があったのを思い出してつないでみる。コンデンサーは一緒にくっついて出てきた0.86(?)μF。能率は93dBと低いがそれなりに効果はある。でも相変わらずの穏やかな音だ。低域の癖はもうどうしようもないが、セッティングやリスニングポイントの工夫である程度は何とかなりそう。U字型共鳴管というと構造は極めて簡単。スピーカー工作の万年初心者としては、こういう簡単な構造ものにはそこはかとない魅力を感じてしまう。でも組み立てるとなると意外とやっかいだ。問題は音道の仕切り板と二枚重ねのバッフル。初めてのスピーカー工作、板はホームセンターで裁断して穴も開けてもらう。手持の工具はトンカチのみ。あとはひたすら組み立てるだけなのだが、これが意外と難関である。軟弱で平面性の悪い床や地面、もしかすると芝生や畳かも知れない。工作台も補助具もなにもなし。ブラブラする仕切り板に接着剤の水分で反り返る二枚重ねのバッフル。ただの四角い箱のようにはいかない。初めての人はたぶん戸惑うだろう。万年初心者のボクもしばらく考え込んだ。簡単って難しい。

2013年11月11日 雨が降ったり忙しぶったり眠りこけたりしている間にいつの間にか晩秋。木々の葉も徐々に色づき始めた。キャンプ場の上の池へと通じる道、久しぶりに来て一瞬踏みとどまった。ずいぶん印象が変わっている。なにやら道が草ぼうぼう。この季節わずか一週間ほどでそんなに変わるはずはないのだが、朝の光のせいなのか、それとも枯れ草が増えてきたせいなのか。前日くらいから冷え込んで風もあり、聞こえてくるのまばらなの晩秋のウグイスと木々のそよぎ、虫の羽音。まもなく冬も近い。
Sample.mp3 1分58秒、2.25MB 晩秋の鶯。10時近くになって風が強くなり、木や草のそよぎ、航空機の音の他はほとんど音のない状態になった。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
いちおうスピーカーは完成。外寸は895mmH×197mmW×445mmD、t=11mm、開口部は175mm×242mm。バッフルは2枚重ねで、使用ユニットは10cm。U字形の共鳴管である。時間がないので組み立ても塗装も突貫工事のやっつけ仕事、最低最悪の仕上がりになった。裏板の下部に適量の吸音材を入れ早速テスト。第一声は唖然とする程のひどい状態だった。開口部から筒抜け同然で盛大に放出される共鳴音。特定の帯域でボーボーと吠える。50Hzに鋭いビーク。150Hzあたりを中心に深くて広い落ち込み。しかも寝ぼけたような音。これ以上は望むべくもない悲惨な状態だ。しかし一日、二日と鳴らしているうちに徐々に変化。共鳴は気にならなくなり、癖は残っているが50Hzのピークと150Hz中心の落ち込みも目立たなくなって、切れ込みも出てきた。吸音材は途中で増やしていたが、これも初期状態に戻す。全体としてはややソフトタッチの音。エンクロージャーのエージングというのはあまり信じていないが、何とも不思議ではある。耳が順応した?。周波数特性・・・は恐ろしくてまだ測定していない。たぶん滅茶苦茶、目も当てられない状態だろう。他の形式のスピーカーでもそうなのだが、ノイズで測定したのと、サインウェーブスィープで測定したのとは結果が違う。共鳴管ではその差が著しく、特に低域では全くの別物と言っていいほどの違い。なぜだか分からない。取り合えず何とかなりそうなので、限定ユニット用のものを計画中。ホントに何とかなるといいのだけれど。
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