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 日常のありふれた音の記録です
2013年10月
2013年10月23日 台風27号と28号が接近中。怪しげな曇り空で午後からは雨が確実だが午前中はなんとかなりそう。ここしばらく出かけていないので久しぶりにキャンプ場へ。上の池の堤防の放水口の近くにセットして、周辺に音は少ないからとレベルは少し高めに設定。でもこれはとんでもない間違いたった。しばらくするとセキレイが3羽やって来てマイクの周りを飛び回ってひと騒ぎ。あちこちレベルオーバーになってしまった。もう少し低めに設定しておけばよかったと思うのだが、生半可な設定ではどのみち同じようなもの。でもリミッターは使いたくない。2つの異なるレベルで同時に録音できるレコーダーもあるが、それでも収録は難しいかもしれない。こういうとき浮動小数点形式のレコーダーがあればといつも思ってしまう。今ならとりあえずは32bit浮動小数点だろう。レンジの広さは機器の設計次第だが、30〜40dBの余裕が取れればずいぶん楽になる。予測の難しい音源だけにメリットは大きい。
Sample.mp3 1分32秒、1.75MB すでに小雨が降り始めているが、かれこれ1時間以上にぎやかに騒ぎまわっていた。遠くでは秋のウグイスも鳴いている。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
時間がない、を正当な理由に仕立て上げ、10年以上ストック状態のスピーカーユニットと板材。降り続く雨にシメたとばかりにシケた腰をあげて工作開始。板材といっても格安のコンパネだからカットに出すなんてモッタイナイ。自分で線を引き、手挽きのノコでゴリゴリゴリと裁断。ところがこれがいけなかった。随所に寸法間違いと切断誤差が発生。端材を継ぎ足したり、カンナで削ったり、穴を開けなおしたりと、もう最悪である。真っ当な人間だったらとっくに叩き割って焚き火にしているところ。てもそこはいい加減なオイラである。もともとテストモデルだから少々の不具合は気にしない。コンパネというと、表面が汚い、空隙が多い、木口が汚い、反りが大きいと悪いとこだらけ。消耗品だから仕方がないが、唯一の強力なメリットは格安なこと。使い方次第ではなかなかおトクな材料だ。

2013年10月8日 梨園の雀脅しの音、もう1、2回でも録音できたらと思っていたが、数日のうちにピタリと止んで音無しの構え。期間が短いのでなかなか都合よくは時間がとれない。田圃でも昔は案山子、風でヒラヒラ動く裏表色分けの反射テープ、プラスティック製の猛禽類の模型、可燃性のガスを爆発させる雀脅し、といろいろあったが、最近はどれもあまり見掛けない。仕方かないのでいつもの谷川へ。今秋にいって2回目だが、この場所には妙に小型のスズメバチが多い。良く見ると枯れた松の根元あたりにその中心がある。より大型のスズメバチも時々やって来るし、出入り口があるようにも見えないし、出入りするのを確認したわけでもないが、巣があると思ったほうがよさそう。出先で単独のときも近寄ると攻撃的な表情を見せる事が多いが、今日はわりと穏やかな顔だ。近くにマイクをセットして録音することにした。ヘッドの左の黒い枯れ木がそれである。でも巣をつついたりするのは真っ平ごめんだ。
Sample.mp3 1分20秒、1.52MB 左手0.6mの枯れた松の根元に小型のスズメバチの巣があるらしい。上の画像のセッティンクで録音。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
ハチといえばわが家の庭木に巣食っていたアシナガバチ、その後巣はさらに大きくなり大所帯になった。エアコンの取替工事の時には側を通った業者の人があやうく刺されそうになったが、ある日気がつくと巣はもぬけのカラ。よく見るとすぐ近くの葉に一家全員集まっている。巣の状態からすると、どうもスズメバチに襲われたようだ。あちこち齧られてボロボロの状態で生存者はゼロ。宿敵のスズメバチがあちこち飛び回っているので危ないなと思っていたが、やはりという感じである。2、3日その状態で過ごしていたが、やがて庭中を飛び回り始め、どこかへ離散してしまった。巣食っていると少々うっとうしいが、いなくなるとちょっと寂しい。また来年。

2013年10月1日 前回と同じ場所で、まったく同じセッティング。ただ平日なので早朝から騒音が多くざわついた雰囲気だ。驚いたのは予想外に車の通行か多いこと。7時半頃から東から西へ、西から東へと、通勤の車、農作業の軽トラック、バイク、自転車、登校する小学生と、次から次へと通り過ぎる。不規則に間歇的に聞こえる雀脅しの音。じつはコレ、田圃のではなく山の斜面にある梨の果樹園の雀脅しである。田圃にもあるがごく少数だ。南側にもいくつかあるが、音源は主として北側の山腹。平地を横切り、後ろの小さな山を回りこんで南の山に反射し、1kmを超える距離をやってくる。音源のある北側の山すそではもっと景気よく聞こえるだろうと思うが、どういうわけかそうでもない。多分民家や木々や山に遮られるからだろう。くぐもったソフトな音色で、しかも山にある雀脅しの一部の音しか聞こえない。もちろんエコーもなし。実際に現地に行ってみないとなかなか様子は分からない。
Sample.mp3 1分25秒、1.62MB 平日なので車の通行が多く、東と西の道路からの騒音も多いが、そのわりには周りは静か。やがて水門の電気のメーターの検針のバイクがやってくる。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
メインで使用しているPCM−D50。もうすでに6年目である。個人的には特に大きな不具合や不満はないのでそのまま使っているが、メモリーやサンプリングレートなど時代の経過は否めない。不具合といっても特にないが、32GBのメモリーに交換後、ごくまれにファイルの先頭部分に小さなノイズが入ることはある。操作感は後発のPCM−M10と比べると少し未整理で、あわてて機能や操作スイッチを付け加えた感じもするが、特に不便は感じるというほどでもない。不満があるとすればマイクで、これは録音機には役不足。個人的には使わないので、いっそ三脚のネジを利用したアタッチメント式でオプションにしても良いのではと思う。メモリーレコーダーの新機種の登場も一段落した感があるが、かってのDATやMDのように円熟期にはまだ入っていないという気がする。PCM−D1も含め後継機に期待はしているのだが、たぶん現用機はこれまでの録音機の中でいちばん長く使うことになりそうだ。
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