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 日常のありふれた音の記録です
2013年9月
2013年9月23日 9月というと雀脅しの音。たいてい何処でも聞かれるが、録音してみたいと思うと結構面倒だ。車の騒音のないエコーの豊かな場所というと、交通量の少ない山に囲まれた平地か、平地のある谷間。でもこういう場所は意外と少ない。訪ねたのは東西に長い1.1km×0.9kmの平地。南北を低い山がさえぎって、民家は北側の山裾に集中。東は川の堤防沿いの道路、西には大きな道路が2つ通っているが、なぜか東からの騒音が大きい。前日に一巡り回ってみたが、録音できる場所というと何ヶ所かに限られてしまう。南の山が西へ回り込んだあたりに近い場所で録音。稲刈りまでの間、まだしばらくは出かけて楽しめそうだ。
Sample.mp3 1分35秒、1.81MB 場所は左上の画像の右に見える、手前側に孤立した小さな山の裾。左手は道路脇の用水路を塞き止める水門、後ろはすぐ山。水門に付属する幅の狭い橋の上で。雀脅しのエコーが前方の低い山から帰ってくる。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
近所の人と話していたら、「最近ヘビがいなくなった、昔は5m歩くごとに・・・」。そういえば今年になって見たのはシマヘビとマムシだけで、いづれも山の中。青大将はまったく姿を見かけなくなった。この辺りではいちばん大きなヘビで、昔は子供がシッボをつかんで振り回したりしていたが、ずいぶん前から目にしていない。ヤマカガシも見掛けなくなった。最後に自宅で見たのが8年前。毒蛇だかおとなしいので手にとって遊んだりしていた。家の天井裏でズルズルズル・・・・・ドサッ、というのも久しく耳にしない。ヘビに呑まれるカエルの断末魔の声も聞かなくなった。そもそもカエル自体少なくなっている。シマヘビとマムシは相変わらず健在。特にマムシなんか有毒だから向かうところ敵なし、かと思うとそうでもない。いちばんの天敵は人間、見つかればたちまち打ち殺されて道の真ん中で干物になる。聞くところによるとイノシシの御馳走でもあるらしい。シマヘビも平地ではあまり見かけなくなった。害獣というわけでもないので、いなくなるのはちょっと寂しい。青大将なんかネズミを平らげてくれるので、家に住みつくとむしろ喜ばれていた。もっともニワトリ小屋にタマゴを呑みにやって来ることもあって、これは石で出来た偽のタマゴを置いて対処。だまされて飲み込んだヘビは帰れなくなって翌日オナワになる。たまに近所でヘビを見かけるとホッとするが、でもマムシとはあまりねんごろにはなりたくはないナ。

2013年9月21日 わが家の性悪猫アフは秋に至ってますます元気。毎夜狩りに励んでいる。犠牲者は数知れず、ショウリョウバッタ、カエル、ヤモリと毎日のように持ち帰ってくる。最近は子ネズミにまで手を広げるようになった。でもこれ、ホントに困るのである。家に持ち込んだ獲物は最終的に開放される。ただしその末路はさまざま。バッタはたいてい無事に外に連れ出される。カエルはどこかの隅でホコリだらけになって干物になる。ヤモリも同じ。ただし本体とシッポは別々だ。本体のほうは時に腐敗する。ネズミはくたばれば腐乱死体になって滲み出した腐汁で黒いシミを残し、生き残れば台所に住み着いてバンメシを要求する。家の中に異臭が漂うことも稀ではない。連夜の乱行にはわが家の極悪猫もたじたじ。どうも狩り甲斐のある獲物の一つと思われているふしがある。
Sample.mp3 1分10秒、1.33MB 相変わらす9月の音。様々な音はあるが、いづれも渾然一体として遠く、バックグラウンドノイズのようになってしまう。谷川の流れも冴えない。マンネリ化もここまで来るともはや犯罪的だ。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
日が暮れると庭で鳴き始める。とてつもない騒々しさである。2〜3匹近くで鳴いていると他の虫の声がほとんど聞こえなくなるほどだ。単調でわりと切れ目のない鳴き声である。市街地でも街路樹の上で大量に鳴いているが、あまりにものべつ幕なしに喧しく鳴くので、虫が鳴いていることに気づいていない人も多い。見れども見えず聞けども聞こえずという感じだ。4.5kHzに最大のピークがあり、楽器の倍音のように整数倍の位置に第7倍音の32kHzまてピークが見えるが、とても楽音的には聞こえない。アオマツムシはもともと中国大陸からの外来種のようで、日本では観賞用としてカゴに入れて鳴き声を楽しむということはあまりないが、渡来元ではそのような風習もあるらしい。渡来した明治時代にはカゴに入れて楽しんでいた人もいたようだ。

2013年9月10日 前日につづき晴天。朝から空気の色が違う。今日は何かいいことがありそう・・・。でもそれは大きな間違いだった。2ヶ所回ってみたが、結局ありふれた9月の音ばかり。しかも録音したファイルを聞きなおしていると、なんか変。片チャンネルが出ていない。それも録音を開始してしばらくすると徐々にレベルが低下して最後はほとんど聞こえなくなる。またぞろいつものミニジャックの接触不良?。これって時々やってしまうのである。セッティングしたまま持ち歩くものだから、たまにプラグが抜けかかって片チャンネルが出なくなることがある。でもそれにしてはレベルの減衰が滑らかでノイズの発生がない。一度調べてみなければと考えているうちに、ふと思いついてバッテリーをチェックしたら、もはや気息えんえん。よくまあこれで今まで無事に録音できたもの、という状態である。しばらく忙しかったのでチェックをしていなかった。いやはや面目ない。通常のマイクカプセルに比べて消費電流がずっと大きいので、気をつけなければいけないのである。
Sample.mp3 1分30秒、1.71MB 9月というとまあこんなもの。でもいささかマンネリ化しているな、この季節。前回と同じじゃないか。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
9月になるとセミの声はツクツクホーシの一色になる。多弁で声量も結構あるが、録音してみると意外と退屈。なんだか内容のない演説でも繰り返し延々と聴かされているような気分になる。こんなものが車に乗っかって一日中公道を走り回っていたりしたらそれこそ大変だが、幸い今は人家の周りではほとんど聞かれない。全て同じ調子の同じような鳴き方、なのだが、ごく稀にずっと低い音程で鳴くものがいる。鳴き方も、声の抑揚もまったく同じで、声の高さだけが低い。アブラゼミがよく似た鳴き方をすることがあるが、こちらは抑揚のない一本調子のだみ声。今まで耳にした記憶がない、というより気に留めた記憶がないが、なんなのだろう。

2013年9月3日 9月に入っても相変わらず雨。少しばかり長く空いた雨の合間、早朝から出かける。久しぶりに足を伸ばしてみたい気もするが、天気予報もあまり当てに出来ないので遠出は出来ない。とりあえずはいつものキャンプ場へ。9月というのは何となく音の少ない月である。あるにはあるのだが、雑然としていて単調で変化のないノイズのよう。鳥の声もほとんと聞こえなくなる。もっとも夜間はなかなか賑やかだが、出かける時間が取れない。気温が20℃くらいに下がっているが、意外にも朝からセミの声が賑やかだ。ほとんどがツクツクホーシだが、アブラゼミと最近増えてきたミンミンゼミも生き残っている。谷川も水量が増えているので、あちこち回って録音してみたが、結果はやはり9月の音という感じだった。
Sample.mp3 1分15秒、1.43MB ツクツクホーシの鳴き声は文字通り「ホーシツクツク・・・」。この「ホーシ」でスペアナの高域端が大きく跳ね上がる。録音時の音のレベルは低いのだが、マイクのノイズを超えて35kHzあたりまで上昇する。mp3でも20kHzまでフルにレスポンスが出ている。人工ヘッド"Pelias"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
電子レンジが壊れてしまった。カボチャを丸ごと1個蒸し焼きにしていたら、途中でドン!。あとはまるで積年の重荷から開放されたような軽快な運転音になった。原因・・・は調べなくても分かっている。現在の電子レンジは4代目。初代は結構長生きだったが、出力が低下してきたので生きているうちに葬られた。2代目はこれも結構長持ちしたが、酷使の果てに頓死。3代目は高圧コンデンサーのパンクでご臨終。そして4代目もご同様。まだ新しいから新鮮なゾンビという感じである。モッタイナイ。それでは早速修理に・・・なんてとんでもない。買い換えたほうがはるかに安上がり。初代との価格の差は一桁以上。法外な廉価品なのである。部品さえ入手できれば修理は容易なのだが、これが意外にも難関。さてどうするか。時間の猶予はあまりない。
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