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 日常のありふれた音の記録です
2009年3月,4月,6月
2009年6月16日 マイクのレベル設定がマニュアルでリニアPCMステレオ録音のできる安価なICレコーダーが出てきたのでさっそくお試しに購入。低価格で本格的なメモリーレコーダーも登場しているので気になるところだが、スペック的には多少見劣りするのは承知の上で、あえて安価、小型軽量、省電力、長時間バッテリー駆動というメリットのある本機を選んだ。メモリースロットには4GBのMicroSDを追加。それでもお気軽なお値段である。細長い形は意外と手になじみ、操作性、携帯性は上々。ひんぱんに録音・再生するような使い方にはなかなか便利だ。内蔵マイクはL−Rの間隔が取れないのでステレオ感はいま一つ。静かな場所での環境音の録音ではノイズが目立つが、これはPCM−D50でも同じようなものだ。しかし外部マイクでの録音は予想外に良好で、Hi−MDの代わりに使ってみたくなった。この機種で面白いのは、24時間以内なら予約した時間に録音を開始・停止できること。夜間や早朝の録音、録音機の周囲を長時間無人の状態にしておきたい場合には便利だ。いちど時間が取れたらそういう使い方をしてみたいと思っている。もう少し高性能のものが登場すれば、ぜひとも本格的に使ってみたい。
Sample.mp3 2分10秒 2.47MB 午後4時を過ぎて北の空の雲行きが怪しくなり始めた頃、あわててキャンプ場へ出掛ける。現場に着いて録音を始めると天候はいよいよ険悪になり、平野の向こう側では頻繁に落雷するのが見える。今年はじめての本格的な夕立である。ついには雨も降り始めたので、わずか20分ほどで引き上げたが、家に帰り着いた頃には「北夕立は来ない」の言い伝えどおり、天気は回復し始めていた。実験用マイク(Experimental microphone)とICR-PS501RMで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)

2009年4月24日 朝はやく目が覚めたので、日の出前に出掛ける。前日の午後から冷え込んできて、気温は初冬並み。久しぶりの冬支度で、冷たい風が身に凍みる。録音に出掛けるのはまたまた1ヶ月ぶり。いやはやまったくもってとんでもなくどうしようもない体たらくである。せっかくの良い季節を無為に過ごすなんてじつにモッタイナイ話だ。でもなかなか時間が取れないこの頃なのである。それはそれとして寒いとは言っても春は今盛り。やはり一年中でもっともにぎやかな季節なのに変わりはない。とはいえこの時期、とくに早朝などはどこをどう切り取っても、まるで金太郎飴みたいに均一で良く似た表情が現れてくる。むしろ音の少ない冬なんかの方が変化に富んでいるかもしれない。それもまたこの季節の一つの顔なのである。
Sample1.mp3 1分20秒 1.54MB 現場で聞いている分には、どこでいつ聞いても、どう切り取っても、変わり映えのしない金太郎飴的春の朝の音風景。でも後で聞きなおしてみると、均一な大量生産品ではなく手作りの金太郎飴かなという気もする。人工ヘッド"Alqays"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
Sample2.mp3 1分19秒 1.52MB 一番上の池に、それよりずっと上の小さな池から水が細々と流れ込んで入る。というと聞こえは良いが、どぶ川状態になったU字溝から濁った池の中に水が滴り落ちているというのが現実。でも結局音だけの世界なのである。人工ヘッド"Alqays"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
日が暮れるとわが家の極悪猫はご主人様を引き連れて散歩に出かける。途中で腹ごしらえに子ネズミを平らげ、1km先の茶飲み友達のところへ向かう。もちろんお供をしているご主人様の晩メシなんてまだまだ考えも及ばない先の話だ。最近猫の要求はますますもって厳しいのである。春とは言えど長時間の散歩に夜の冷気は身にしみる。家に帰れはさっそくにお食事。もちろん猫のである。とはいえ決して野放図に甘やかしているわけではない。わが家の猫の躾けはなかなかに厳しい。しかし困ったことに猫も同じ考えのようだ。ほど良く猫に躾けられた人間と、いい加減に人間に躾けられた猫。こうなるともうどちらもどちら、お互い様なのである。けどな猫よ、これだけははっきりと申し渡しておくゾ。家の中にネズミを連れ込むのだけはやめてくれ。

2009年3月31日 3月も中旬にひととき暖かくなったと思ったら、下旬に入って再び霜が降りるほどの寒さになった。これが航空機だったら、離陸で急上昇して失速し滑走路でワンバウンド。いくらなんでも無茶苦茶である。こんな飛行機乗ってられるか、と直ぐにでも飛び出して乗り換えたいところだが、地球じゃそうもいかない。いったい操縦しているのはどこのどいつだ?。
この前出かけたのが12月の末だから、実に3ヶ月ぶりになってしまった。朝から曇っているし寒いしで期待していなかったが、思いのほかにぎやか。なんてったって春なのである。のっぺりと憂鬱な曇り空も10時近くになって、まるで雲のカーテンを引くように突然快晴になった。わりと山裾に近く騒音の少ない、道から離れた谷川の傍にセットして昼まで録音。あとはのんびり時間待ち。春の山道の散歩はなかなか楽しい。
Sample.mp3 1分48秒 2.06MB ここで4時間近く録音していたのだが、結局のところ場所が悪いな、という感じ。それでも懲りずに毎回期待してマイクを置いてしまう。でも幸運にはなかなかめぐり合わない。人工ヘッド"Alqays"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
久しぶりにやってきて驚いた。谷川の斜面のあちこちにいろんなものが配置されている。大型の家電製品が多いが、クサくて風上にも置けなくなった扇風機、目を被うばかりに消耗してしまったテレビ、食品を大量に腐らせ持ち主が冷たくなった冷蔵庫、といった類のものだ。こういう見苦しい品物を山の中に持ち込んではいけないのである。加えて置き方がまるでなっていない。いずれも品性に欠けたあられもない姿態を恥知らずにもさらしている。いちばん困るのは、どれもこれも法外な安物でしかも致命的に壊れていること。きっと半日がかりで値切り倒した場末の特売品に違いない。ここまでくるともう立派な犯罪行為だ。こういうことをしてもらっては困るのである。すぐにでも今お使いの最新鋭高級機と交換していただきたい。配置にも一工夫が必要。道路わきに見目よく整然と並べていただきたいものだ。そうすれば品定めも楽。保証書もお忘れになってもらっては困る。これなら皆様に喜ばれること疑いなし。もちろん配達はあなたに任せる。
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