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 日常のありふれた音の記録です
2008年8月
2008年8月31日 家電店をうろついていてふと目に留まった7割引で5600円のスピーカー。買ってしまった。根っからの貧乏性、何度ひどい目に遭っても懲りないアホである。安いと用もないのに買ってしまう。安物買いもここまで来ると立派な趣味だ。鳴らしてみると所詮ミニコンポ用。低域は100Hz付近が緩やかに盛り上がり後は急降下。高域は7kHz位から急に6〜7dB上昇する。これでは使いものにならない。そこはケチケチ人間の意地である。バラバラに分解して調査。周波数特性から予想したとおり、ウーファーというよりもフルレンジはスルー、トゥイーターは3.3μF+0.3mHで12dB/oct、これに1.47μFで6dB/octのスーパートゥイーターが加わる。ユニットの直流抵抗はそれぞれ4.8Ω、3.6Ω、5.5Ω。フルレンジは6kHzにかなり大きなピークかある。そこで改造。フルレンジのダンパーを一部カットしてコンプライアンスを増加。バスレフのダクトは6cmほど延長。スーパートゥイーターはそのままだが、トゥイーターのコイルは取り除いて6dB/octに変更し、4.4Ωの抵抗をシリーズにいれてアッテネート。両方とも位相を逆にして接続する。ややハイ上がりで低域は80Hz以下ダラ下がり。高域にはフルレンジとの干渉で大きなディップが発生するが、聴感上は気にならない。で、結果はというと、無難な音だけどソースの音の差ってあまり出ないのね。後半雨に祟られた8月もこれで終わり。明日からはもう9月である。というわけで今日は音はありません。

2008年8月9日 最近わが家の極悪猫の食い量が目に見えて減っている。夏バテ、ではない。どこかで外食をしているのである。ピザの宅配はできたが、近所には猫のファミリーレストランなんてついぞ見掛けたことがない。きっと買い食いか拾い食い。もしかすると泥棒猫かも・・・。猫の好みはなかなかにやかましい。柔らかな子ネズミか汁気たっぷりなバッタ。この季節だからメニューは多分バッタだろう。食事の前にはたっぷりいたぶってお楽しみ。柔らかくなったところで平らげる。自給自足、なかなか結構な話である。しかし心配なこともある、それは農薬。バッタで濃縮された農薬が猫でさらに濃縮?。猫草も心配だ。でももっと心配なこともある。なあお前、そんなことばかりしているといずれ地獄に・・・。もっともこれは罪深い人間のほうがさらに下層まで落ちそうだ。猫に蜘蛛の糸で吊り上げてもらわなくっちゃ・・・。もうすぐお盆。
Sample.mp3 1分42秒 1.95MB ニッパチならぬ9月前後は音も枯れ時。セミの声もにぎやかなようで、実際に録ってみると意外と閑散としていることが多い。真夏の朝の退屈な一時、真ん中を少しカットして繋いで見た。人工ヘッド"Alqays"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
音声編集ソフトで48kHz24bitから44.1kHz16bitへダウンコンバートすると最高域に山ができる。15kHzから20kHzにかけて大きく盛り上がる。ノイズシェイピングで掃き寄せられたノイズである。心配なのはこのノイズのレベル。スピーカーで大音量再生したりするとトゥイーターが危ないのではないかと心配になるくらいのレベルである。場合によっては中域を大きく上回ることもある。Samplitudeに搭載されているのはPOW-rというノイズシェイピングで、ネットで検索してみると評価はかなり高いのだが、実際に環境音に対してどの程度のメリットがあるのだろうか。それよりも気になるのはこの高域のノイズが中域のレベルを上回ることがあるということである。物理的には明らかに異常なレベルと考えていいのたが、聴感上も人によっては異常を感じるのではないかと思う。音源や場面によってもかなり差が出るが、レベルのごく低いノイズっぽい音の場面で大きく増加するようだ。もしかすると環境音には不利ではないのか。楽音と環境音とではどのくらい差が出るのか。いろいろ疑問は多い。こういった技術は楽音に対して開発されたものなので、環境音では実際に試して見なければ効果は分からない。一般的な評価を鵜呑みにしないで、自分で時間を掛けて調べてみたほうがよさそうだ。とりあえず今回は丸め処理のみとしてみた。もっともmp3では差は出ないと思う。

2008年8月2日 岡山市の花火大会。今年はちょっと無理かなと思っていたのだが、万障ならぬ一障を繰り合わせて出掛けてみた。18時頃に橋を渡って庭園のある中州に到着。ここには貸しボートがあるのでボートで川の中に出てみてはと思ったのだが、実物を見ると大型のは屋根が付いているとか、逆に小型のものはスペースが狭いとかで意外と難しそう。無難なのは上がオープンでスペースも十分なオール式のボートだが、自信がないので今回は見合わせ、この中州から録ることにした。中州の南端の少し手前の西側の川岸に場所を決定。人出が少なく、観衆との距離が取れる。花火見物の視角を遮らないように、そして人通りの邪魔にならないようにと細心の注意を払って、ここの斜面に密着して立て掛けるように三脚をセット。打ち上げ地点の下流の中州からの距離は約700mである。あとは委細かまわすその辺の見物客を無遠慮に撮影する。打ち上げ開始まであと30分。
Sample.mp3 1分48秒 2.07MB アッテネーターは−20dB、最初の1分ほどの大きな花火で余裕を見てレベルを設定。レベルオーバーでリミッターが働いたのは1箇所だけだった。編集ソフトで波形を見る限り全体の録音レベルは十分高いが、実際に聞いてみるとフルボリュームでもかなり小音量という感じだ。爆発の最初のピークが大きく立ち上がるのである。人工ヘッド"Alqays"とPCM-D50で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
会場のアナウンスで分かったのだが、今年の打ち上げは4000発。前回出かけたときは5000発だったので、今回は縮小気味。時間も1時間半から1時間にと30分短くなっている。もっともこれは悪いことばかりではない。従来は花火と花火の間が空きすぎて、長すぎるアナウンスにいささかダレてしまうような感じだったが、その辺がグッと濃縮された感じになった。左側を中州の斜面が遮ってしまうので、ビルからのエコーがうまく入るか気にしていたが、これはまずまず。ただ観客の反応だけはまったく予想外だった。実に静かで礼儀正しく、というよりほとんど無反応なのである。ビールでもかっ食らってひと騒ぎやらかしそうなにーちゃんが生真面目に見物している。実に不気味である。最後のスターマインではいつも「オ〜!」という歓声と拍手が沸き起こっていたのが、今年はまるでない。その辺を期待してのセッティングだったのでこれはあて外れ。次回は何か考えんといかん。帰り道も、赤信号で横断歩道をわたる歩行者に業を煮やした車がヤケクソにクラクションを鳴らしながら走り抜けて行ったりするが、概して混み合うこともなく順調。驚いたのは帰りの電車だ。いつもなら増便があってどれもすし詰め状態、のはずか何と空席があるほど。帰りの電車で坐れたのは今回が初めてである。この花火大会もこのところ随分様子が変わってきているようだ。
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