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 日常のありふれた音の記録です
2007年9月
2007年9月27日 三連休の中日。昨日と明日は所要で出かけられない。今日だけでも目いっぱいと考えていたのだが、行き先が決まらない。時間不足、といより普段から意外と無関心なんだな。考えあぐねて空港にでも行ってみるか、ということになった。午前5時前に出発。岡山駅でノンストップの特急バスに乗り換え、6時30分着。まずはゴルフ場の端あたりから始めて、空港の隅のスポーツ広場に赴き、午後は少し周りを歩いてみようかと思っていたのだが、出だしが悪かった。間違って滑走路の下をくぐるトンネルを通り抜けてしまったのである。気がついたのは空港からどんどん離れていくのが分かってからだ。仕方がないので、機影の見えていた場所での人工の谷川を上り、滑走路まであと僅かというところにセットした、ところが録音を始めてみると離着陸する機体がまるで見えないのである。もちろん音もほとんと聞こえない。どうも角度の関係のようで、この位置では機体の高度はかなり低いのである。結局朝の4便ほどを逃してしまった。あきらめて空港の隅のスポーツ広場に移動。こちらは近くの幼稚園児も来ていてなかなかにぎやかである。結局残りの時間はここでの録音になってしまった。午後4時頃に早めに撤収。離着陸する便の少ない田舎の空港なので、録音といっても時間ばかり食って結構大変である。
Sample.mp3 1分33秒 1.78MB 朝は普通のパーンという音だった雀脅しの爆発音が、午後にはビュルンという妙な音に変わる。なんとも不思議だ。人工ヘッド"Alqays"とTCD-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
常用しているパソコンのハードディスクが飛んでしまった。といってもファイルの一部が壊れて起動しなくなっただけで、ごく軽微なものだ。ただ起動しないのではどうしようもないので、以前修理から帰ったまま放りっ放しになっていた別のパソコンに環境を移行した。しかしである。そこは間抜けなオイラのやること。しばらく前から兆候はあったので、頻繁にバックアップは取っていたのだが、残ってしまったデーターがいくつかできてしまった。そこでUSB接続のハードディスクケースを買ってきて救出。代わりのディスクは現在物色中である。パソコンの購入から4年弱。実働時間は1年にも及ばない。よく働いてくれたとも言えるし、ずいぶん短い寿命ともいえる。ハードディスクのトラブルは何回か経験しているが、寿命なんてだいたいこの程度のものだ。ハードディスクベースの録音機は容量の点で大変魅力はあるのだが、こういう経験をするとやはり不安になってしまう。しかしよく考えて見れば録音機の稼働時間はパソコンに比べればはるかに少ない。ハードディスクの寿命が来た頃には修理のサポートはとっくに終わっている。この点からは所詮ハードディスクの寿命限りの使い捨てと考えた方がいいのかも知れない。でもそれ以前にすでにお蔵になっている可能性の方が大きい。

2007年9月26日 今日、明日、明後日と三連休なのだが、何かと所用に追われ出かけられない。本日はお彼岸も最終日で朝から三箇所へ墓参り。ほとんど一日仕事である。何日か前からふいに涼しくなり、まるで太陽の輝きそのものが突然弱まってしまったようだ。空気は透明で明るいが、盛夏時をしのぐ9月中旬の焼け付くような強烈な陽射しは今はない。墓参りの帰り際に気になっていた音をしばし録音してみた。池に流れ込む水の音。周りの田圃から聞こえる雀脅しの音。餌を争うカラスの貧欲な鳴き声。そして夕暮れ時の涼しげな風。日没の10分前の光を楽しみながら帰路に着く。いよいよ秋なのだあ。
Sample.mp3 1分46秒 2.03MB カラスがエサを求めてたむろする場所というと大体相場が決まっているが、この時期ここはそういう場所の一つだ。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
秋といえば虫の声。・・・と毎年思うのだが、なかなか録音できないでいる。身の回りに豊富にありながら、いざ録音するとなるといつも躊躇してしまう音源である。どうしても夜間の録音になるので車のノイズが入りやすい。虫の声だけでは単調になるので他にも何か音が欲しい。ということなのだが、そんなに具合よく良い条件はそろわない。結局深夜に騒音の少ない場所を選んでの長丁場となってしまう。それに最近は身の回りでも以前に比べ虫の声自体少なくなってしまった。道路の整備で草叢が減少しているのである。今年も多分無理、かな。

2007年9月19日 少し遅く起き出してキャンプ場へ向かったが音はない。音を求めて野越え山越え南東の方角へ向かうがやはり状況は同じである。このまま進めば行き着く先なんてもう決まったようなものだ。地の尽きるところ・・・海である。道が網の目のように通っているので、どこをどう走ったのか本人にも定かではない。とにかく牛窓は海水浴場からさらに海岸を先へと進み岩場のある辺りで手ごろな場所を物色。波打ち際の大きな石の上に三脚を立てるという危ないセッティングとなった。後で気がついたのだがこの石、波がざんぶと打ち寄せるたびに微妙にグラグラ揺れるのである。20分ほど録音したあたりで潮が満ちてきたので撤収。ほとんど一日近く無駄に走り回っただけで終わってしまった。それにしても暑い日だ。秋になっても脳天気なオイラの夏はまだまだ続いている。
Sample.mp3 1分25秒 1.62MB 半日以上走り回って波の音だけというのは情けないが、この時期こんなものかな。人工ヘッド"Alqays"とTCD-D100で録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
ファンタム電源を搭載した録音機が数多く登場してきている。というより大半の機種がそうである。マイクの選択肢を広げられるのは大いに歓迎すべきことだが、一方で喜んでばかりいられない事情もある。ファンタム電源はエネルギー的には無駄が多い。供給される電力のほとんどがマイク内部の定電圧回路とバッファで消費される。実際にファンタム電源を使用したときの録音機のバッテリー駆動時間は相当短くなる。これはできるだけ軽量な機材で長時間の安定した録音をしたいというフィールドレコーディングにとってありがたいことではない。高過ぎる電圧も雨に濡れる機会の多い屋外での使用には不向きだ。その点マイクを分解しマイクカプセルを取り出して使用しなければならない立体音響ではある程度自由がきくのだが、十分な耐入力が得られなくなったり、意外とかさばってしまったり、出力の低下やノイズの増加を招いたり、といった制約が出てくることもある。フィールドレコーディング向きの優れたバッテリー駆動のマイクがあるといいのだが、残念ながら需要がないので登場する見込みはほとんどない。

2007年9月13日 すでに9月も中旬。昼間はまだ夏の名残の暑さが残っているが、朝晩はめっきり涼しくなった。日没も目に見えて早くなり、なんだか日に日に侘しさを感じてしまう季節なのである。日の出もずいぶん遅くなっているはずだが、ま、こちらは当分オイラには関係なし。このところなにかと所用が多く、出かけることができないでいる。今日は久しぶりに午後から時間が空いたので前回と同じ場所へ行ってみたが、まったく音なし。上山田から山を越してキャンプ場まで戻って、キャンプ場の前の林で録音。でも毎年のことだが、この季節は音枯れ状態、あまり面白い音にも出会わない。
Sample.mp3 1分20秒、1分23秒 1.90MB にぎやかなわりには意外と退屈なツクツクホーシ。晩夏を過ぎて初秋になってもまだまだこれからという感じだ。小型マイク"Esrit"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
夜間再生したまま電源を入れっぱなしにして眠ってしまうことが多い。Aクラス動作領域の多いアンプの消費電力はバカにならない。もったいないのである。だいいち暑い。そこでお休み専用のサブシステムをでっち上げた。もちろん新たに購入するなんて贅沢なことはこの際できない。そこら辺に転がっていたあり合わせのものを組み合わせる。アンプは5年位前から棚の隅でホコリを被っていた3W+3Wの自作アンプ。スピーカーはこれも大口を開けて欠伸をしていた8cmの共鳴菅。改めて時間をかけて内部の吸音材を調整する。CDプレーヤーはポータブルタイプのものが4台転がっていたので試聴したが、なんと候補に残ったのはどうにも手の施しようない最低最悪のプレーヤーだった。時代が違うので単純に比較はできないが、7年前の当時でも法外な格安品である。LCDの表示はいまどき考えられないトラックナンバーだけ。再生するとチュルチュルザーザーというピックアップの駆動ノイズがスピーカーから出る。何の原因も考えられないような所で唐突に音が途切れる。操作ボタンを押すとしばしば割り当てられた機能とはまったく関係のない動作をする。妙なデザインのせいで据え置きにすると安定が悪く実に操作しにくい。まるで経験の少ないメーカーが安けりゃ売れるだろうと大慌てで作ってみたという感じた。でもなぜだかこれだけ音がいいのである。理由はよく分からない。仕方がないのでブツブツいいながらも不便を託いつつ使っている。
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