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 日常のありふれた音の記録です
2007年6月
2007年6月29日 8時過ぎからいつものキャンプ場へ。どことなくどんよりとした天気だが日差しは強く、すでに30℃を越える真夏日だ。こちらも谷川の流れはほとんどないが、段差のある場所を探してマイクをセット。石積みの間からわずかに水が滲み出している。平日のキャンプ場はたいてい無人だが、車が一台だけやって来て一番上の駐車場にてご休息。他には誰一人いないにも関わらず、消えかけた白線に沿って律儀に駐車している。普段の習慣は簡単には抜けないものらしい。11時過ぎで早めに切り上げ帰宅。とにかく暑い日だ。
Sample.mp3 1分29秒 1.70MB 流れの傍で録ったものはイマイチだったが、こちらはまずまず。虫の羽音と鳥の声。ただいささか暑苦しいきらいはある。小型マイク"Esrit"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
昼から庭で10cm〜15cmの丸太を4、5本ブツ切りにする。さすがに息の切れる切れない鋸を使うのはためらわれるので、久しぶりにチェーンソーを取り出してやっつける。これはあっという間に完了。さすがチェーンソー、じつにラクチンである。と、なかなか便利な道具なのだが、同時に非常にキケンなものでもある。山の中で一人で仕事をしていて負傷し、自分では手当てもままならずそのまま出血多量で死亡、というケースがよくあるのだそうだ。心すべし。

2007年6月27日 少し早めに起き出して日佐神社の方へ出かける。このところ雨が続いているので期待していたがが、谷川には水はほとんどない。上流の砂防ダムの少し下と、神社の上の竹薮の中にマイクをセット。川幅はダムの下で2m、竹薮の中は50cmほど。3年前の台風で大きく陥没したのは川幅が5m近くある神社の手前だが、すぐ上の竹薮の中はまったく被害なし、というのはなんとも不思議。流れも途中で消えたり分岐したり、また地面から湧いて出たりと、どこをどう流れているのかよく分からない。普通の地図には出ていないがこの川にもちゃんと名前はあるようだ。4時間近く録ってみたが残念ながらまったく成果なしといったところだ。
Sample.mp3 1分28秒 1.68MB 神社の少し上の竹薮の中で。わずかな水流があるだけである。このすぐ上にも小さな砂防ダムがある。小型マイク"Esrit"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
時は梅雨。近辺ではすでに田植えは終わり、直播きの田にも水が入った。もうすでに水面から15cmほど稲が顔を出している。水田といえば蛙である。これから梅雨明けまでは夜毎にやかましい。蛙の声の録音というと簡単そうだが、これが意外とやっかいだ。当然夜間の行動。道路の騒音と人家は避けなければならないのは当然だが、最近は見知らぬ車が停まっているというだけですぐに警察に通報される物騒な御時世だ。これでは夜間の移動もままならない。結局まる一晩と翌日の半分以上を潰すことになる。身近なものではあるが、なかなか気軽には出かけられない。とはいえ、その蛙も最近はすっかり減ってしまった。

2007年6月14日 また猫がネズミを捕らまえてきて夜半に一騒ぎ。枕元のバッグの上に乗っかったネズミの目がこちらを見つめている。眠いのでそのまま寝てしまったが、猫はくわえてバタバタとどこかへ出て行った。アレいったいどうなったんだろう。もうすぐ入梅である。わが家の衛生が心配だ。7時過ぎから久しぶりに円張川へ。朝から小雨の天気だが、流れはまったくない。山裾近くの川の中にマイクを置いて録音。雨の音は好きだが、こういう日はやはり音は少ない。早めに切り上げて草刈機のナイロンブレードを買ってきたものの、雨はますます降りつのるばかりでどうしようもない。幸い硬直したネズミの死体は午後遅くに浴室で見つかった。
Sample.mp3 1分31秒 1.73MB 雨音のバックにウグイスとキビタキのデュエット。もう一種類加わると何とかの三姉妹よろしくいよいよ喧しくなるのだが・・・。小型マイク"Esrit"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
10年近く考えているが、原因不明でどうしても説明できず、ずっと疑問に思っている現象があった。最近ふとその原因らしいものに思い当たった。考えてみればごく当たり前の何でもないことなのである。残念ながら個人レベルでは定量的な説明は難しい。しかし過去のある特定の分野の研究者ならおそらく明快な回答を与えてくれることだろう。もっともそういう分野の研究者が現在もいるのかどうかは知らない。知識は残って利用されるが、改めて本来の意味を考える人は少ない。ボクもそうだった。立体音響にはまだ分からないことが多い。分かっていることもあるが、知識は分断されて立体音響とは結びつかない。そして結びつける人もいない。

2007年6月8日 少し遅く起き出して日佐神社の辺りへ出かける。下の方がにぎやかでいいのだが、あえて音の少ない貯水池の排水が流れ出る谷川の中で録音。春の強風で近くの太い枯れ木が3本ほど根元から折れて倒れている。山道を散歩していると地面でハエの羽音が騒がしい。こんどはこちらを録りに来てみるかな。神社の方に行ってみると足場を組んで屋根の葺き替え中だ。夕方になって雷が鳴り始めたが、すぐに止んでしまう。これはダメかなと思っていたら、暗くなってから西の空で稲光。これは来るな、とすぐに録音を始めた。ちょっと間延びしたような音でイマイチだったが、それでもやっぱり雷ってコワイのである。
Sample.mp3 1分38秒 1.88MB 水は石積みの奥の方で流れている。水の音だけ周りを狭く囲まれたような妙な閉塞感があるが、実際にもこんな感じだ。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
このところ睡眠不足ぎみ。たっぷり睡眠をとって今日はゆっくり出かけよう、と思っていたのは大きな間違いだった。夜明け前に猫がネズミをくわえて戻ってきた。いつもより大き目のネズミである。もはや窮鼠もたっぷりと猫の返り討ちにあって窮していない状態だ。にもかかわらず、死に馬に鞭ならぬ猫パンチを食らわせて、なおも遊び相手を強要している。生き物を楽しみのために殺すのは人間だけである、というのをどこかで読んだような気がするが、・・・それはどうかな。ついに飽き果ててバリバリと食い散らし、前半分とシッポが残った。「じゃあオマエ、残りは冷蔵庫にしまっとくからな」、というわけにはいかないので捨ててしまったが、なんだかモッタイナイ話なのである。

2007年6月4日 5時に起き出して上山田方面へ。空気が少し冷たく、初秋の朝のような香りがある。かなり早く出たつもりだったが着いたのは6時半前、すでに陽は高い。前夜の雨で草が濡れているので、ズボンも靴もビショ濡れになるのはいつものことだ。ついでに池の岸辺を歩き回っていたら、どぶ泥にズブズブとはまり込んでクツもズボンも泥だらけになつてしまった。たまには長靴でも履いてくれば良かったかも。申し分のない晴天で、すでにホトトギスが鳴き始めている。ただ空は紛れもなく6月の空に変わっている。池の周辺で昼前まで録音して引き上げである。
Sample.mp3 1分25秒 1.63MB 斜面になった水路の傍らで。中央の池から下の池へ水路を通って水が流れ込んでいる。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
わが家の猫の食料はドライフードである。もちろん缶詰もお召し上がりになる。ただしなかなかに好みがやかましい。野外へ出るとバッタとネズミも食料になる。鼻の頭からシッポの先まで丸ごとぺろりと平らげる。そして時々は猫草も食べる。でも意外と知られていないが猫が好んで食うのはホントは人間だ。近所の野良猫はみんな人を食っている。ある日ふらりとやって来たわが家の先代の猫もそうだった。人を食うとはまことに人を食った猫である。
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