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 日常のありふれた音の記録です
2007年5月
2007年5月25日 明け方目を覚ますと雨である。すでに夜半から降り続いている。引き続き午前中も雨である。でもって午後も雨だ。せっかくの休日なのになんだって雨ばっかり降るんだ、といっても仕方がないので庭先にマイクを出して一日中録音である。あとは暇つぶしに庭で撮影。カエルとカタツムリは久しぶりの雨にご機嫌だ。クモは巣の中で手持ち無沙汰。警戒色のイモムシは庭木を食い尽くして満足気だ。生命の抜け出たあとのセミの抜け殻も、雨の日は何だか生き生きして見える。
Sample.mp3 1分29秒 1.71MB 前半はLP2モードで、後半はSPモードで。微妙に雨の質感が違うようだが気のせいか。同一条件で録音してみないと分からない。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
小型軽量で連続して長時間録音できる録音機が欲しい。スペックはそこそこでもかまわない。MDの後継である。ずっと以前から思っているのだが、なかなか該当するものがない。メモリーやハードディスクベースのミュージックプレイヤーはまともに録音できる機種が見あたらない。本格的なレコーダーはバッテリー駆動時間や録音時間、重量、価格などでまだまだ不満。ところがまったく別のところから面白いものが出てきた。ボイスレコーダーである。ほとんどのメーカーでMP3、128kbpsのステレオ録音に対応している。44.1kHz16bitでリニアPCM録音できるものも1機種あって、バッテリー込みで50gを切り、単4電池1本で長時間の録音が可能。PCMでの録音は3.5時間である。価格もMD並み。マニュアル録音やレベルメーターも付いており、マイクも内蔵しているので用途は広い。面白いのはタイマーによる予約録音ができること。しかし圧縮ファイルが128kbps止まりだというのはちょっと残念、これでは環境音の録音は難しい。せめてMD並みのビットレートを実現できればさらに用途は広くなる。今後の展開が楽しみである。

2007年5月10日 夜中に目が覚めたので、そのまま早朝から上山田方面へ出かける。予報は昼までは雨、傘を持っていったのは大正解だった。着いてしばらくするとポツポツと降り始めた。雨に濡れた草の中を歩くと靴がずぶぬれになるのは仕方がない。貯水池の水位はどれも増えて、水辺の小さな林は水没している。ディスク6枚録音して少し早めに撤収。昼前には天気も回復してきた。
Sample.mp3 1分35秒 1.82MB 増水した池に水没してしまった小さな林の水辺で録音。土砂が流れ込んでいるので水深は浅く緩やかだ。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
晩春の日中は汗ばむほどに暖かい。猫はシッポの先をくるくる回して午後の長い時を過ごす。夕方には近所を散歩。飛び交う鳥たちはこぞって非難の声を上げる。ツバメは急降下で臨戦態勢だ。「猫、おまえ評判わるいぞ」。電線のスズメのうわさ話もどこ吹く風。夕暮れの涼しげな空気の中、猫は足取りはますます軽やかだ。

2007年5月22日
雑音帖に「新たなホロフォニクスの登場」として、The Otophonic Gadgets 2007をあらためて紹介させていただきました。

2007年5月5日 ★新たなホロフォニクスの登場★
Otophonics Factory http://otophonics.com/
Otophonics Factoryの第一作、The Otophonic Gadgets 2007である。Otophonicsは20年の歳月をかけて独自に開発された立体音響収録システム。ホロフォニクスと同一の原理に基づく、というよりホロフォニクスそのものと責任を持って断言していいだろう。距離感の再現や音場空間の透明度、音像の定位感と分離に優れ、音場のリアリティーはバイノーラル録音とは明らかに一線を画するものだ。システムの完成度が極めて高く、さまざまな種類の音源に対しても難なく適応する。立体音響としては世界的にもトップクラス、個人的な知識の範囲では間違いなくトップに位置するものだ。CD−Rに収録された音源は、実に多彩で聞き応えのあるすばらしいものである。残念なことだが、サイトで聞けるビットレートの低いサンプルはその全貌の十分の一をも伝えてはいない。ぜひとも実物を手にして聞いてみるべきだ。決して後悔はしないだろう。もう少し聞き込んだら、あらためてページを割いて紹介させていただくつもりでいる。

2007年5月3日 すでに日は高く、空は隅々まで晴れ色に埋めつくされて、風は微風。文句なしの良い天気である。いまや五月なのだ。熱気球が北の空に一つのんびりと浮かんでいる。またしてもいつものキャンプ場へ。流れはほとんどないが、適当に見繕って谷川沿いにマイクをセット。歩道を散歩していると、右手の山の中でガサガサと音がして、何か茶色い動物が飛び出してきた。イタチかと思ったが見るとウサギである。道を渡って反対側の山の方へ駆けて行く。このキャンプ場で見るのは初めて。10時を過ぎると次第に気温も上がり、ハルゼミがもの憂く鳴き始めた。活気のある中にもどこかのどかな春日である。
Sample.mp3 1分30秒 1.72MB 貯水池の排水口の下。後ろは2mほどの石積みになって、水が滴り落ちている。小型マイク"Esrit"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
ディスクの2枚目をセットしていると、軽四がやって来て上の貯水池の方へ上がっていく。堤防に人影が見えたのでこれはイケナイと思ったが、やはり当り。貯水池の栓をポンと開けた。水位の調整用の小さな排水口から流れ出る水の音がゴーゴーと聞こえてくる。あわてて谷川の中にセットしたマイクを移動する。水量は徐々に増えてくるので、どういう音になるのかまるで予測がつかない。
午後は猫の散歩。ちょっと目を離している隙に、またしても言語道断の悪業に及んだ。今年も犠牲者は後を絶たないようだ。マイクは庭にセットして日が暮れるまで録音。今ツツジが満開なので蜂の羽音を狙ってみたが、風が強く、休日の午後とあって周りの音も少ない。ほとんど成果なし。録音はMDのLP2モードなのだが、条件が厳しいとあからさまに破綻することもあるようだ。標準モードではそういう経験はまだない。
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