<< >> 過ぎ去った時からへ HOMEへ

 日常のありふれた音の記録です
2007年1月
2007年1月28日 長期予報では暖冬という事だったが、まさにその予報通りで、ちょっと薄気味悪いほどの暖かさである。今年に入ってから氷も張らないし、霜もめったに降りない。厳しい冬というのは、水道が毎日凍りついたり、凍った雪で足を滑らせたりと、ひどい目に遭ったりするので記憶に残っているが、暖かい冬の記憶はほとんどない。暖かさに浮かれて脳天気に過ごしているということなのかも。もっとも冬も半ばを越せば、単に早い春となってしまうわけだが。久しぶりに近くを回ってみたが、あまり音はない。山を越えて足を延ばすほどの時間もないので、そのまま円張川沿いに頂上近くまで。暖冬とは言っても曇りがちのそれなりに冬らしい天気だが、ウグイスが鳴き始めているのにはちょっと驚いた。早すぎる春、今年は無事にテイクオフできるのか・・・、心配だ。
Sample.mp3 1分40秒 1.91MB 円張川の中で。もちろん水はない。いつもはあまり降りない場所から下ってみた。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
正月は少し時間が取れたので暇に任せてピンケーブルを製作してみた。わずか40cm足らずの短いものである。もともといい加減な性格なのでどちらかというと大ナタを振るう方が好み。大ハンマーを振り回して木っ端微塵に打ち砕くとか、マサカリで一刀両断なんてのは大好きだが、重箱の隅をつつくような改造・改良は苦手、それも物を作るなんてことになるとこれはもう大の苦手だ。もともとはVVFケーブルをそのまま使ったのだが妙に生硬い音である。取あえず何とかしようと外被を取り去りブチルでダンプ。これが長い間そのままになっていた。実に一年半ぶりの作業である。ところが忙しくで材料を買いに走る時間がない。まあいいや、と手近なものを見繕って製作。芯線は1.6mmφ単線。裸にし、樹脂テープで絶縁して束ね、周りをパテ状のブチルゴムで被覆。何とこれが大失敗。キンキン、カンカン、コンコン、シャリシャリとガサついた凄まじい音である。エージングではとても間に合いそうにない。次は被覆付きの芯線を拠り合せて同様にダンプしたが、これも似たようなもの。どうもダンプ効果はあまりない、というより暖簾に腕押しといった感じで相性が悪い。3本目はいよいよ材料が底をついて被覆は樹脂テープのみ、これも没。4本目に至ってやっと予定の材料を入手。自己融着テープと金属テープだが、金属テープは銅製。どうせゴミになるのは分かっているのであまり有害な鉛は使いたくない。これはまあまあで4〜5日は徐々に良い方に向かったが、5日目辺りから急に状況が逆転。10日ほどでチリチリ、ジャリジャリと耳を刺す耐え難い音になった。断面の大半が銅テープ、あまり急激に周りを固めすぎたらしい。というわけで5本目に挑戦。強く撚りをかけた被覆付きの芯線の周りに2つの材料をバームクーヘン風に交互配置。で、もとの状態より良くなったのかというと、これは未だ否。製作以来少しずつ良くなってはいるが、ケーブルのエージングは意外と時間が掛かるようだ。1ヶ月先か、それとも半年先か、6本目の製作はしばらく様子を見てからにしよう。
ところでピンケーブルと立体音響といったいどういう関係があるのか、というとやはり再生機器のクォリティーで音場がかなり変わってくるということ。特に空間の透明度や、遠方の距離感、音像の実在感に影響が大きい。ただバイノーラル録音・ホロフォニクス録音は情報そのものが比較的しっかり入っているので、ステレオ録音のように急激に劣化するということはない。もう一つはケーブルの音質については、測定結果に基づいてはっきりした説明がされていないということ。それでも16bit 44.1kHzのフォーマットにも定着可能だということ。立体音響の音場情報についても同様である。情報の重要な部分については未だ測定も分析も不能。しかしCDレベルのフォーマットにも十分定着できるのは確かだ。これらは性質が似ており部分的には共通しているところもあるので、ほぼ同時期に解明される可能性がある。その時期は、というと今世紀の半ばあたりと考えているが・・・、ちょっと時期尚早かも。

2007年1月16日 このところ所用に追われてゆっくり録音なんてしている暇がない。今日も所用で出たのはいいが、手違いで2時間近くブランクができてしまった。帰ってまた出直すのも二度手間だ。録音機のセットはもっていたので、ちょうどいいとそのまま近くの山へと時間つぶしに出かけた。山裾の竹藪の中を通る細い道。下のグラウンドでは近くの中学校の生徒が練習中。来るときからポツリポツリと降り始めた雨はだんだんひどくなる一方だ。幸い竹薮が道に覆いかぶさってトンネルのようになっているので、機材は濡れる心配はなし。あとは近くを一巡り。山の道は網目のように続いていて、気がついたら同じ場所を3度も通っていた。
Sample.mp3 1分34秒 1.79MB 竹薮のすぐ下は小さな川を隔てて山の上の中学校のグラウンド。その向こうには住宅地。それらを囲むように鉄道が通る。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
いったんマイクをセットしてしまえば、録音中は結構暇である。人のいない場所ではマイクから離れている方がいいので、そのまま散歩に出かける。ついでに気晴らしに撮影。文字だけでは寂しいのでホームページに掲載するためでもある。もっともこれは単なる画面汚しにすぎないよとおっしゃる向きもあるかもしれないが、そんなのは当方の知ったこと。月に平均4回。1年で約50回。3年近く続けて気がついたのは、その一日に共通した独特の色彩があること。色彩というよりは「空気の色」、あるいは「大気の色」といった方がいいかもしれない。光の色と言うのとはちょっと違うようだ。被写体が変わっても光の条件が変わってもほとんど変化しない。特にここ一年ホワイトバランスを固定にしているのでそれがよくわかるのである。たた実際にその場ては視覚的なものとして違いを認識するよりも、むしろ他の感覚として感じ取ることの方が多いようだ。実に不思議ではある。

2007年1月1日 前日は2時過ぎの帰宅になって4時頃就寝。8時過ぎにやっと起き出して、初詣でも録ってみようと日佐神社に向かう。別にどこでもいいのだが昨日と同じ場所というのも面白くない。ところがどうも様子がおかしいのである。いつもの年だと元旦の朝は静まり返っているのだが、今年はやけに車が走り回っている。まさかの仕事、のはずないので、たぶん初詣。神社に着いてみると、これまた様子が変。しばらく待ってみても一向に誰もやってこない。しかたなくそのまま山道を登って大賀島寺へ。ところがこちらもまったくの無人状態である。30分ほど待ってやって来たのは1組だけ。みんなどこか他所へでも出掛けるんだろうか。初詣は諦めて少し引き返し、来るときに目(耳?)をつけていた畑のある辺りで録音。ただ山の上なので地上からの騒音は避けられない。
Sample.mp3 1分29秒 1.71MB 賑やかなようだが、実際に録ってみると音源が分散して意外に単調になるか、逆に異常接近で歪んだりする。山を越した集落のスピーカーからかすかに聞こえる昼のニュースは、MDの欠点がモロに出てガタボロになった。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
というわけで、元旦から相変わらずバカなことをやっているオイラである。今年もまたこんな具合なんだろうな。大晦日〜元旦をブチ抜いて2年地続き状態の昨年前半の予定は何とか1月中には片付きそうだ。となると今年は遅れている次の予定に取りかかれる。マイクの作成である。2機種3台。今年中に片付くのかどうかも分からない。どのみちマイクはできても、システムとして動き始めるのは少なくとも数年先にはなる。停滞しているソフトの製作も今年は何とか再開したいと考えているが・・・。予定は確定にあらず、未だ未定である。
▲UP 過ぎ去った時からへ HOMEへ