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 日常のありふれた音の記録です
2005年9月
2005年9月30日 20日ぶりの更新となってしまった。時間がない・・・というわけでもないのだが、何かと所用に追われ、まとまった時間が取れない。そんな訳で、連休となった月末にさっそく出かけるのである。とはいっても相変わらず何か決まった予定があるわけでもなし。とりあえず始発の電車で灘崎町は迫川駅に到着。そこから山を越えて倉敷市は木見へと抜けてみた。秋は深まりつつあるものの、日中は30℃近い気温である。途中土砂崩れの復旧工事で全面通行止めの箇所にぶつかったが、池の反対側を迂回して強行突破。昼前には木見駅まで着いてしまった。しかたがないので夕方まで辺りを一周してみたものの、総じて虫の声と車の音の他にはほとんど何の音もない、妙に静まり返った一日である。
Sample1.mp3 1分24秒 1.59MB 道路は土砂崩れで復旧工事中。全面通行止めである。倒木を切り倒すチェーンソーの音が山間に響く。小型マイク"Esrit"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
Sample2.mp3 1分00秒 1.15MB 熊野神社にて。ここも最近古い建物の焼失があったようだ。焼け焦げた柱が一本、境内の隅に何気に転がっていた。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
7月の末に被雷したパソコンをやっと修理に出した。受け持っていた作業環境は別の一台に再構築。2台のリカバリーと一台のセッティング。あまり度々はやりたくない、うんざりするような作業である。無事なおるかな。
MDと組み合わせて使用している小型マイク。プラグインパワーで使用しているが、実はコレ、少々耐入力不足なのである。ユニットの定格は1.5V〜10V。しかし実際に使ってみると2.5Vを割るくらいから耐入力が低下し始める。プラグインパワーの電圧ではちょっと厳しい。というわけで気になっていた外部電源を製作した。結果は上々。しかし荷物がひとつ増えるというのはやっぱりイヤである。出力インピーダンスは600Ωにしてしまったが、接続するのはプラグインパワーの機器のみ。いまさらこの値にこだわる意味はまったくなさそうだ。
ところでこのプラグインパワー。なかなか便利なものだが、都合の悪いこともある。一つはマイクに直流電流が流れ込むので接触不良によるノイズを発生しやすいこと。もう一つはバッテリーを内蔵したマイクを使用するときである。もしマイク内部の電圧がプラグインパワーの電圧より低いと、カップリングコンデンサーにかかる電圧が逆転する。コンデンサーが有極性の電解の場合は導通状態になり、電流が録音機器からマイクへと流れ込んでしまう。それだけならプラグインパワーと同じなのだが、問題はマイクの出力はマイクの出力インピーダンスに比例し、接触不良のノイズはマイク入力のインピーダンスに比例すること。最悪の場合、単にプラグインパワーで接続した時の7〜8倍のノイズが発生する可能性がある。解決策はコンデンサーを無極性のものに交換するか、いっそのこと直結してプラグインパワーで使うかだが・・・。実はウチのRP−3800Eもこの状態のまま持て余しているのである。

2005年9月8日 台風14号の影響、コースから外れたおかげで当地では比較的穏やかだった。雨も風もほどほど。とはいえ我が家の板壁は吹っ飛び、瓦が2枚落っこちた。老朽化してはいるが、昨年の相次ぐ台風にも耐えてきたばず。やはり14号、タダモノではなかったようだ。台風一過の澄み切った空。水音をあてにして久しぶりに円張川に出向いてみた。山裾に近い谷川の中にマイクをセットしていると、すぐそばのクモの巣にチッチゼミか一匹かかっているのを発見。ふだん声を聞くことがないがこの辺りにもいるのかな。谷川に沿って登って行くと結構にぎやかだ。近所ではもうすっかりいなくなってしまったが、ここいらのセミはまだまだ現役で頑張っている。どこかさほど遠くないところから、月日星ホイホイといままで聞いたことのないサンコウチョウらしき声。今年の秋はなにかいいことがあるといい。
Sample.mp3 1分13秒 1.39MB 残念ながらマイクをセットしたあたりは意外に単調な音だった。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
4980円のアンプ付きスピーカー、やはり低域が少しカブる。これで高域にピークでもあればちょうどドンシャリでバランスが取れるのだが、こちらはいたってフラット、というより聴感上は穏やかすぎるくらいだ。そこでバスレフのダクトを延長してみることにした。家の中をあちこち探し回ったあげく見つけたのは、台所の隅に転がっていたラップの芯である。トゥイーターを外して合わせてみると、申し合わせたようにピッタリ。カッターで切ってありあわせのスプレーで黒に塗装。木工ボンドを塗ってダクトにはめ込んだ。計算上fdは70Hzから60Hzに低下。低域のカブリは取れて伸びは良くなったが、どちらかと言うとダラ下がり気味。穏やかなカマボコ型のバランスである。ベストではないかもしれないが、とりあえずベターではある。しかしまあ秋の夜長とはいえ、我ながら何つまらないことやってんだか・・・。

2005年9月2日 朝はゆったりと目を覚まし、午前中はのんびりパソコンに向かう。午後は暗くなるまで庭の草取り、というより開墾作業である。手持ちの芝刈り機やヘッジトリマーではとてものことに歯が立たず、草刈機を持ち出しての乱暴狼藉。なぜか今年はクサギがやたらと生えている。家の近くにはないので鳥か持ち込んだのだろう。名前の通りで葉っぱはえらく悪グサイ匂いがするが、花は慎ましやかで高貴といってもいい香りである。一本育ててみようかな。いやはやまったくもって何も言うことのない健康的な一日である。しかしこういう健康的な生活は精神衛生上スコブルよろしくない。というわけで、すっかり暗くなってからキャンプ場へ出かけるのである。この時間、この季節、秋の虫達の天下である。やかましいのを通り越して耳の中にビンビン響くくらいのすさまじさだ。ところが梅雨時のカエル、夏のセミとともに うんざりするほど身の回りにありながら、いざ録音しようと思うといささか持て余してしまう音源である。セミはまだしも、田圃のカエルや虫の声は、車や航空機の騒音を避けるとなると深夜の録音になってしまう。しかも人里離れた場所で。それだけではない。カエルや虫の声たけだと単調になるので、周りの世界を演出する環境ノイズか、気の効いた共演者でも欲しくなる。でもそんなに都合よくは・・・いかないんだよね。キャンプ場に着いたのは午後7時半。辺りはすっかり暗くなっていて月はないが、空は町の灯に照らされてかなり明るい。驚いたのは航空機がひっきりなしに飛んでいること。常時2〜3機が上空を横切っているありさまだ。こんなに多かったっけ。キャンプ場の上まで上って、これはだめかなと思ったが、水路にカエルの鳴いている場所を発見。何とか録音にこぎつけた。帰りしな水辺の草の中に一つだけポツリと点滅する白い小さな光、一瞬白色発光ダイオードの光かと思ったがそんなもの、山の中にあるはずがない。ヘイケボタルである。農薬の散布ではるかな昔にすっかり絶滅したと思っていたのだが、まだ生き残っていたんだな。
Sample.mp3 1分22秒 2.20MB 秋の虫達とカエルの声。もっといろいろにぎやかだと楽しいが、夜のキャンプ場でこれ以上を望むと魑魅魍魎狐狸狢の類が出てきそうな雰囲気だ。小型マイク"Elk"とMDで録音。(すべての音響効果をOFFにして、ヘッドフォンでお聞き下さい / Please turn off all of sound effects and use a headphone)
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