よくある質問と答え
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ISOPHONICの特徴と聞き方
   
Q. SOPHONICはどのようなシステムですか?
A. ISOPHONICは、人間が聴覚を通じて認識している、三次元的な音の空間を収録するシステムです。ヘッドフォンで再生すると、収録した場所の三次元的な音の空間をそのまま体験することができます。
   
Q. ISOPHONICはバイノーラルですか?
A. バイノーラルではありません。ISOPHONICで収録される音の空間の情報の主要な部分はバイノーラル効果に基づいていません。ISOPHONICはモノーラル音場情報を集録するための技術です。人間の聴覚において、音の空間の認識はモノーラルが基本になっています。人間は片方の耳だけでも完全な三次元的な音の空間を体験できますが、これはモノーラル音場情報というものが存在しており、それが三次元的な音の空間を伝達する情報だからです。バイノーラル効果は二次的、付随的なものにすぎず、また音場空間の再現にとって必ずしも不可欠なものではありません。もちろんISOPHONICもバイノーラル的な要素を持っていますが、その内容は通常のバイノーラルとは異なります。このようなモノーラル音場情報の伝達を、左右の耳に対して同時に行なう方式をバイ・モノーラルと言います。ISOPHONICはバイ・モノーラルです。
   
Q. ISOPHONICはダミーヘッドですか?
A. ダミーヘッドではありません。ダミーヘッドはHRTF(頭部伝達関数、さまざまな方向や距離にある音源から聴覚に届くまでの音の変化を表したもの)に基づいて音場情報を集録しますが、ISOPHONICの音場情報は一般的に測定されるHRTF(頭部伝達関数)には依存していません。ISOPHONICの音の空間の情報は一般的なHRTF(頭部伝達関数)からは抽出が困難な情報が主要な部分を占めています。このため周波数軸上の限られた断片からでも音場を生成し、また歪曲されたHRTF(頭部伝達関数)からでも正常な音場を再現します。ちょうどホログラムが小さなフィルムの断片から全体の映像を再現するのと似ています。
   
Q. ダミーヘッドによるバイノーラル録音との違いは何でしょうか?
A. ISOPHONICはモノーラル音場情報を正確に集録します。モノーラル音場情報は人間が音の空間を認識ために最も重要で、しかも不可欠なものです。正確な定位、空間の広がりや透明感、混濁や縮退のない音場空間、音像の自然な実在感、正確な距離感の再現において、ISOPHONICはダミーヘッドによるバイノーラル録音とは大きな違いがあります。
   
Q. どのような方法で再生すればいいのでしょうか?
A. ISOPHONICはヘッドフォンによる再生を目的として開発されています。静かで安全な場所で、ヘッドフォンでお聞き下さい。良質で癖のないヘッドフォンをご使用いただけば、より良い結果が得られます。またパソコンでお聞きになる場合は、必ず各種の音響効果(エフェクト)をすべてOFFにしてお聞き下さい。
   
Q. スピーカーで再生することは可能ですか?
A. スピーカーによる再生には適しません。再生は可能ですが、良い結果は得られないでしょう。ヘッドフォン再生とスピーカー再生では、音が再生装置から聴覚器官に到達するまでの経路は全く異なっているからです。無理にスピーカー再生に適合させることはできますが、そのかわりにヘッドフォンによる再生の品質を大きく損なう結果となります。これら二つの再生方式を一つの音源で両立させることはできないのです。
   
Q. 再生の結果が損なわれることがありますか?
A. 3つの場合が考えられます。一つは粗悪なヘッドフォンを使用した場合です。再現性は全般的に悪化し、また音の空間は混濁・縮退します。周波数特性に大きく鋭いピークやディップがあるものや、内部で共鳴が発生しているものは、特にこの傾向が大きくなります。インナーイヤータイプのヘッドフォンも好ましくありません。
二つ目はリスナーの耳の構造が平均的な形態から著しく異なっているときです。この場合、音の定位の正確さが損なわれることがあります。しかし空間の広がりや透明感、自然な実在感、正確な距離感の再現といったものはほとんど損なわれません。
最後はパソコンで再生する場合です。各種の音響効果(エフェクト)がONになっていると、音場の再現を劣化させることがあります。特に立体音響に関する音響効果は著しく音場の再現を損ないます。最近のパソコンではデフォルトでONになっている場合がありますので、必ずすべての音響効果をOFFにしてお聞きください。
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